蝶のように舞い蜂のように刺す

作品へのありがたみを込めるお(^o^)ノシ 舞台・2.5次元ミュージカル・映画の感想備忘録。

比嘉中にハマったオタクによる沖縄旅行レポ

 

 

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古宇利島のビーチにて

 

◾️比嘉中の面影を探しに沖縄へ


テニスの王子様に出てくる比嘉中が好きです。
青学、氷帝に次ぐくらい昔から大好きです。

 

そしてイケメン枠ちっくで女性人気の高い甲斐裕次郎×平古場凛カップリングが好きな腐女子であります。


記憶を辿ってみれば、テニプリ伝説のひとつ・恋愛シミュレーションゲーム『ドキドキサバイバル 海辺のSeacret』で甲斐くんが凛ちゃんにデートの段取りについて口出ししていた辺りからこのペアが好き。

 

 

合縁奇縁は見てわからず。

不思議なことに沖縄に行くと決めたのは比嘉中に再熱するより前でした。

たくさんの人が大絶賛する沖縄は素敵な場所に違いない✨と思っていたのでいつかは行ってみたかったのですが、なかなか踏ん切りがつかず……o(^o^;)o


そんなあるとき美容師さんからたまたま沖縄旅行の写真を見せてもらいまして、時期もぴったりだったので思いつきで友人に連絡を取っていた。


わたしは普段から狭い交友関係で生きている根暗引きこもりオタクなので、プライベートでは気が合う人としか泊まりの遠出をしたくないのですがこれもまた偶然、最近たまたま海外から帰国した悪友のパウラさん(Dオタ・元コスプレイヤー)を誘いました。

 

こういった巡り合わせを考えると「縁が重なる」ということを考えてしまう。

 

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パウラさん。美人だがわたしの友達なだけあってキテレツおもしろ人間。

 

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甲斐くんと凛ちゃん

 

結果的にオタクを爆発させた状態で比嘉中の面影をなぞる楽しい旅となりました。パウラさんありがとー♡


他の方の旅行レポなんかを見るのが好きなので、わたしも沖縄聖地巡礼旅行について記録に残しておこうかと思います!

 

わたしはいまこのブログを書きながら、太陽の島(うた:甲斐ゆうじろう)を聴いて泣いています。沖縄に帰りたい(;O;)

 

・今回の旅のルート
比嘉中好きさんにおすすめのスポット
・これは食べて欲しいグルメ
・個人的に感じたこと
沖縄戦について(※閲覧注意)

 

 


◾️都会的な南部、田舎な北部


平日休みを使い、2泊3日のコンパクトなプランを考えました。
わたしは初の沖縄で、パウラさんは離島にのみ滞在の経験があったので、本島の名所を抑えるスケジュールに。


行ったことのない土地は心配なので、事前にいろいろ調べてしおりを作りました。

 

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会社で印刷したしおり。上司に許可取得済み。

 

比嘉中と沖縄料理が大好きなので沖縄のことを調べて知っていくのは楽しかったです。とても充実した時間でしたよ(^-^)※柳生比呂士

 


1日目 北部〜恩納村・古宇利島〜

 

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那覇空港めんそ〜れ!

 

那覇空港に降りたった瞬間から6月とは思えない熱気に包まれる。地面の奥に潜むマントルの熱がジリジリと伝わってくるようだ。ぐお、おおおっおおだおo(^-^)o

 

空港を出た途端、しめった潮騒の風が髪を抜けていく。
本州との気温差はそれほどありませんが、沖縄の湿度は80%ほどで高温多湿。同じ日本に属しながらも本州とは違った亜熱帯の風を感じることができる。

こんなささいなことからも、1879年の琉球処分まで沖縄が日本と別の国だったことを肌で知ることになります。

 

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レンタカーと道端で出会った野良猫

 

那覇空港の近くでレンタカーを借りました。
2泊3日満タン返しなしでひとり¥8,500ほどなので、運転できる方はぜひレンタカーを借りることをおすすめします。

道中のドライブがすごく気持ちいので☀️

 

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ドライブ中は美しい海がずっと見えている アゲ⤴︎

 

沖縄本島海上輸送路として都市化した那覇市を中心とした南部と、のどかな自然の風景を残す北部に分かれています。
那覇市から高速に乗り島の西側を北上しつつ、おんなの駅、琉球ガラス体験、美ら海水族館、古宇利島ビーチへと続きます🚘

 

 

◾️おんなの駅

 

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観光名所のひとつ・本島中腹の恩納村にある「おんなの駅」は名産品が集まった道の駅です。
観光向けの施設ですがお手軽に沖縄を感じることができるので、食べ歩きやおみやげ購入におすすめ!

onnanoeki.com

 

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美味しすぎてすぐ消費したかき氷

 

 

◾️琉球ガラス体験

 

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琉球ガラスが大好きで絶対欲しいと思っていたので、体験コースを予約しました。
カマドがめちゃくちゃ熱かった!吹く棒は職人さんと間接キス!

職人さんがツボって2人で盛り上がった。

一見怖そうだった職人さんは優しかった。

 

我々は真面目に説明を聞いて影でふざけるタイプだけど、説明を真面目に聞かずに表立ってふざけるタイプの比嘉中3年2組の2人は社会見学で琉球グラス工房に入ってふざけて叱られたりしていたのだろうか。

などと考えながら真っ赤なガラスと股間を膨らませる。管を吹きながら、わたしの心も真っ赤なガラスのように怒張していた(早口)。


火がボーボーなので体験のときはズボン着用をおすすめします。

 

購入すると¥2,000ほどの製品が体験料を含め2倍ほどと割高になりますが、自分で色や形を選べるのでこだわりが強い人(わたしのような)にはおすすめです。

自分で作った珠玉の逸品には愛着がわきますし、琉球ガラスで飲むオリオンビールはすっごい贅沢だ。

 

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作ったよ、9割職人さんが

 


◾️美ら海水族館

 

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凛ちゃんの行きたいデートスポット「水族館(ジンベエザメを見たい)」はつまり、県内で唯一ジンベエザメを飼育している施設「美ら海水族館」を指す。


凛ちゃんが足を運んだ(可能性が高い)土地を歩く……四肢は高揚感に震え、珊瑚が積み上げた大地をしっかり踏みしめた。

微笑むシーサー、咲き乱れるアカバナー(ハイビスカス)……オタクの興奮値は次第に上り詰めていく。

 

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シーサーと同じポーズをとるなど中2男子と同じ思考である。

 

 

ギ、ヤァァー!!!

 

しかし待ち構えていたのは巨大な砦……触れ合いコーナーだった。

大阪の巨大水族館「海遊館」では最後の仕上げとばかりに用意されている一大アトラクションなのでかなり戸惑う。

沖縄近海に生息するめずらしい海の生物たちが水槽に並んでいる。数や種類も豊富で、この場所ならではという展示には多くの人が集まっており、比較的自由に生き物と触れ合うことができるようだった。

 

わたしはヒトデが苦手なので(星の形をしてるから)苦痛の時間だったが、やらずの後悔はしたくないので接触。感触はたくあんの表面に似ている。

 

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以下は動画に収められていた一部始終の会話です。

 

アユム「ああああ〜勇気すごい勇気すごいヤバイヤバイヤバイヤバイち●ち●ヤバイ異種姦勇気メンタル強すぎる」
パウラ「ぬるぬる。あ、こっちいく?」
アユム「かわいそうチョコチップ取れちゃう(ヒトデにチョコチップがついてる)」
パウラ「あっナマコが轢かれた」
アユム「感想は?」
パウラ「感想か、気持ちよかったね」

 

そして事件が発生。。。


記念写真のシャッターを切る係のお姉さんに、「手に持ったものはそのままで、ポーズ取りましょうね」と言われ違和感を覚える。


なぜならわたしが握りしめていたのは甲斐凛ぬいだったのだ。

一般人に擬態して生活している隠れオタクの経験からして、一般人はキモィものを見つけても普通に見落とすか、キショィ人に関わりたくないからスルーすることが多い。


わたしはテニミュの比嘉の俳優さんやファンの子がよくやっているガオー(シーサーらしい)のポーズをした。

そこでお姉さんは何か確信を抱いたように声を張り上げた。

 

お姉さん「比嘉中ですか?(音量|||||||||||||||||||||||||||)」
アユム「アッハイ」

 

わたしの心臓は爆ぜ、だんだんゆっくりとした鼓動に変化する。動揺した人間の心臓の動きであるHUNTER×HUNTERでセンリツが言っていたのでこれはリアルガチだと思う)

 

お姉さん「私は四天宝寺です!!!!!」

 

この間お姉さんとのやりとりは3秒ほどだったが、わたしは「うふふ」というよくわからない曖昧な笑い方をしてジンベエザメの腹から這い出たのだった。


本当は「デュフフw我もwテニクラですぞww」くらいのきりかえしをしたかったが、あのように親子連れやカップルに囲まれた超絶アウェーでそのような自爆行為は万死に値するため、苦肉の策でありました。

お姉さんすみませんでした。


この時点でかなり疲弊してしまった。日本の南の果てにもテニクラが……たしけってすごい!沖縄の洗礼を受ける。

 

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りんちゃんが好きなジンベエザメ。でっかい!

 

でかいもの=かっこいい という短絡的でピュアな思考がカワィィ

ひっついてるコバンザメがかわゅぃ

 

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甲斐凛がゲラゲラ笑いながら写メる水槽

 

 

◾️古宇利島

 

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古宇利島は沖縄北西に位置する小さな島で、島の間にかかる橋はドライブウェイとして人気です。また、透明度の高い砂浜は県内でも人気の海水浴スポット。


ここの星空を見たら他の星なんて見れなくなるさ〜と沖縄の方に紹介してもらって宿を取ったんですが、残念ながらこの日の夜は曇っていて星は見れなかった><

 

 

また、古宇利島北部にある「ハートロック」は景色の名所として人気です。

 

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甲斐凛がお散歩してそうな道

 

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獣道を抜けるとひっそりとしたビーチが広がる

 

ヤギが歩いてたり、犬(野良)が歩いてたり。。。島にあるのはサトウキビ畑と道だけ。

 

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ヤギ

 

海と自然のシンプルな景色が続くのどかな島を一周するだけでとても素敵な時間でした。

 

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甲斐くん「ハートロックを見ると幸せになれるらしいさ〜」

凛ちゃん「クセェこと言うなやぁ〜」


透き通るような濁りのない海、サンゴや色とりどりの魚や不思議な生き物が暮らす岩場は絵に描いたような沖縄!

感動の景色でした。

 

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小魚が泳いでいます。その他にも見たことがない何科目なのかわからない生き物がたくさんいる。

 

古宇利島って島全体が不思議なハッピームードに包まれているんですよね。

そういうのってありませんか?ここなんとなくいいなって。ありませんかね?おやおや困りましたねσ(^_^;)※柳生比呂士

 

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きっとそこの岩場に人魚が腰かけてるな

 

甲斐くんの行きたいデートスポット「ビーチ(人魚を探しに行きたい)」は、こんな美しい海岸をお散歩したいってことなんだろうなぁ。甲斐くんっておバカそうに見えるけど気持ちの上では真面目だしとってもロマンチストで天然たらしだと思う。


絶景が広がっていたのでぜひ行ってみて欲しい場所です!

 

 

◾︎民謡居酒屋

 

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夜ご飯は車で20分ほどにある民謡居酒屋を紹介してもらいましたが、そこが当たりでした!
民謡居酒屋は県内にいくつかあるそうなのですが、沖縄料理に舌鼓を打ちながら三線の生演奏と生歌を堪能することができます。


演奏の最後はお客さんを巻き込んで「カチャーシー」を踊るのですが、お客さんいじりがすごくて強制参加させられる!

踊るの下手ってディスられるし(事実である)ほぼイジメだった( ; ; )パウラさんはダンス経験があるので上手かった!

息子さんとお母さんの親子が織りなす歌と演奏、見事でした。

 

カチャーシー」は「唐船ドーイ」「豊年音頭」などの曲に合わせて、男性は拳を作り、女性は開いて、頭の上で窓を開け締めするように手を振る宴の締めの踊りです。


翌日、国際通りの居酒屋さんでダル絡みした宮古島出身の18歳男子高生に話を聞いたところ

 

島(離島)出身の子はおじぃやおばぁに習う。

那覇出身の子は学校の授業で習う。

 

との情報を得たので、つまり比嘉中の子はみんなカチャーシーを踊れる!ってことが判明して興奮がやばかった。

ていうか「唐船ドーイ」とか寛(知念くん)が歌っててCD出てるもんね!寛結婚して(;O;)


甲斐くんは先頭を切って踊るタイプだし、おばあちゃんっ子な凛ちゃんは踊るのが上手いんだろうな。あー興奮でちんちん痛いよ;

 

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週8回くらい来てる」とイジられてた常連のお客さんが途中で乱入してくれたんだけど、その踊りがまじで上手いし圧倒的存在感がヤバくて……

もう100回くらい動画見返して死んでる。もうだめだ。推せる!

今回の沖縄旅1の笑いをありがとう!


しかもそのときの動画を例の高校生の男の子に見せたら、

たしかに踊り方の癖ある人いますね……あーでもこんな感じ……あっ!これはふざけてますねww(スーパー沖縄弁)

って半笑いで言われてて本当にいい思い出をありがとう。

若者の純粋な半笑い、オモロッピ。

 

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泊まった宿。推しですけべな妄想をしよう

 

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ビーチは海が綺麗!水が冷たかった

 


2日目 南部〜青の洞窟・ひめゆりの塔

 

◾️青の洞窟 スキューバダイビング

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キューバ最高でした( ; ; )ハマりそう……!
恩納村の「青の洞窟」は絶景で有名なスポットですが、本当に最高で( ; ; )

 

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命を預けるインストラクターさんと記念撮影よ!すっぴんで挑む(本気)


サンゴで埋め尽くされた海底を覆う透明度が高い海水は光の反射で紺碧に輝き、色とりどりの魚があちらこちらで泳いでいます。


太陽に照らされた自分の影が海底にできる様子が、空を優雅に飛んでるみたい。

海の中の世界!リトルマーメイドが大好きだから興奮しました。

まさにこの世の楽園、竜宮城だった。

 

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魚かわいい みっしり転がるウニに気を遣いながら撮影

 

どうでもいいけど目視できるほどプランクトンの量がヤバい。

海の中は声が聞こえないのに興奮してめっちゃ喋ってしまい海水を大量に飲んだので、つまり私の口にもプランクトンがいっぱい入ったことになる。シロナガスクジラになった気分だ。

海から上がったとき、塩分過多、今自分の顔をなめたら塩味だとパウラさんと語り合った(?)。

あと喉がカラカラになった!遭難したとき海水を飲んじゃいけないって本当なんだぁと感動。

 

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青の洞窟内から見上げる空は形容しがたい美しさ、、、はわわ(^-^)

 

ただ、度胸があって運動神経の良いパウラさんが心理的な緊張感から青の洞窟の中を潜れなかったので、わたしだけ奥に入ることになりました><暗くて深かったからね;

明るい場所に出たら平気になって楽しめたみたいだから本当によかった!申し訳ない;

またリベンジしたい!!!!><

 

インストラクターさんが「潜るのに泳げるかは関係ない、大事なのはメンタル」と言ってたから、閉所・暗所・高所恐怖症の方は難易度が高いのかもしれません。。

海の中を泳ぐと自分が高い位置にいるような錯覚になるからなんとなくわかる。


わたしは田舎育ちだし狭くて暗くて高い場所好きだし泳ぐのが得意だけど、海に入った瞬間は不思議と緊張を覚えました。大いなる海だ;

昔からいろんな本番前にやる緊張を殺す方法(死ぬよりマシ!って思いながら深呼吸)で切り替えたら呼吸ができるようになったけど、パニック状態だと酸素があるのに息ができなくなるのは本当に不思議ですね;

 

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海底のようす あの間通りたいな

 

青の洞窟は綺麗な景色として有名なのでボートで巡るツアー、シュノーケリングなど色んなプランがありますが、わたしたちは船で岬の先まで出て青の洞窟付近を潜るプランを申し込みました。


沖縄はどこも中国の方で賑わっていたのですが、スキューバも大人気でした。周りから聞こえるのは英語と中国語ばかりでここは中国か?

外国の方も沖縄の綺麗な海に潜りに来ると聞くのですが本当なんだなぁと実感。

 

青の洞窟はものすごくおすすめです!沖縄に行ったらぜひキューバをやっていただきたいです。

初めてだったのでちょっと怖かったのですが、すぐ慣れてもっとやりたい!って思うはず。

キューバをすすめてくださった美容師さんに感謝です。ええ場所や〜

 

比嘉中の子らはこんな素敵な場所を素潜りでスイスイしてるんだなぁ~

 

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3日目は国際通りや空港でおみやげを爆買いして終了🌟

 


◾️比嘉中好きさんにおすすめのスポット

 

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ハイビスカスと美女。凛ちゃんにもハイビスカスがよう似合うと思うで

 

自然風景がおすすめ。
北部へと続く海岸線、ハートロックに続くサトウキビ畑、岩場のビーチ、あぜ道で野草のように咲き乱れるハイビスカスなど、フォトジェニックな場所が山ほどあります!

ドライブがてら足を止めて自然を堪能していただきたいどす

 

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インスタグラマーごっこ。腕のコ●ドームみたいなゴムは甲斐凛の好きな色


美しい景色の中で生まれ育った比嘉中の子たち。
こんなに綺麗な場所で育った子の魂が、美しくないはずがない!と強く感じるに違いありません;


あと、国際通りのドンキ

暇を持て余した甲斐凛が溜まっているはず。

 

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 コ●ドームを買っているはず(友人へのプレゼント。蓄光

 

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国際通りから一本入った平和通り。甲斐凛がブラついているかもしれない☆

 


◾️これは食べて欲しいグルメ

 

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沖縄そば(ソーキそば)
・りゅうぴんのかき氷
・三ツ矢本舗のサーターアンダギー
・県民ステーキ


地元の人に話を聞いてふらっと入ったお店ばかりだけど、間違いなく現地の人に聞いた方がいいお店に行ける

わたしたちは知らない人でもガンガン話しかけるタイプなので、近場の店を聞きまくって臨機応変に予定を変更しました。それがよかった✨

 

 

◼︎個人的に感じたこと


北部がよかった。

でもひめゆり国際通りも満足度が高い。全部楽しいし回りきれない。離島にも行きたい。

結論、また絶対に沖縄に行きたい。

 

 

 

 

 

 書こうか迷ったけど、沖縄戦について備忘録として感じたことを残します。

※この先は少しオカルト&沖縄戦に触れるので苦手な方は飛ばしてください※

 

 

◾️ひめゆりの塔


2日目、斎場御嶽に行く予定だったけど「ひめゆりに行きたい」というパウラさんの一言で急遽ひめゆりの塔に行くことになった。

その手のものが苦手な子や興味がない子には強要できないので嬉しかった〜〜(>_<。)


ややオカルトな話になってしまうけど、戦跡等の名所は夕方以降には訪ねないようにしています。この時はまだお昼過ぎだったし歴史が好きなので、軽い気持ちで快諾した。

 

結果、行って本当によかったです!!

行かなかったら旅の重さが全然変わっていたなぁと思う。そんな感じで不思議な場所だった。

 

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大東亜戦争か……しみじみ考えながら施設へ。

 

学生の頃は近代日本史を専攻していたし興味はあったけど、当時は受験に向けて時系列をなぞるだけで終わってしまったので、大人になってから歴史を学び知ることがとても多い。

 

沖縄戦は歴史の参考書の中だと、たった1ページほどで説明が終わってしまう。

この辺の軍の自決強制性の表記は問題になっていたりもする。

お恥ずかしながら沖縄戦に対する知識は、恐ろしい火炎放射器の映像資料を見かけたことがあるくらいだったので、実感がわかないというのが大きかったのです。


あとひめゆりで心霊体験をしたって話はよく聞くけど、ただ単純に歴史の跡をなぞって亡くなった先人たちを弔おうという気持ちだったから、怖い気持ちは少しもなかった。

 

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これは、北部のさとうきび畑

 

 

でもやっぱり気のせいかもしれないけど、島の南部に近づくにつれて空気がどことなく重苦しくなって行く。

天気は晴れなのにどこかどんよりしていて、美しいはずのサトウキビ畑にはなんとなく目を向けられなかった。

 

周りは観光地化しているのにね。

北部の空気と違うのが不思議としか言いようがない。ひめゆりの塔周辺の空気どこかで……、と考えたら、長崎の平和公園の空気に似ていると思いました。不思議なほど静かでひんやりと澄んでいる。

「空気が違う」って感覚は、歳を重ねるたびに自分の中の確かなセンサーに何かが引っかかっているんだと確信するようになった。


沖縄は本当に色々な意味で不思議な場所だと思う。都会では必要がない第六感が敏感になるのかな???

 

 

献花の祭壇の先にあるガマ(自然にできた防空壕)はただでさえ禍々しいオーラを纏っていた。

戦火の真っ只中、特に持久戦は悲惨なことになると聞く。

こんな暗いところで年端もいかない女学生さんが連日連夜看病を……と思うとそのときの怖かった気持ちを考えずにはいられない。

 

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献花を終えて手を合わせて資料館へ。

展示パネルや映像をひとつずつチェック(パウラさんもわたしも読み込むタイプ)。

 

大東亜戦争末期に発生した沖縄戦は国内最大の地上戦へとなだれ込み、戦没者は20万人にものぼるそうです。その多くが沖縄の民間の方々。

とはいえ数で言われてもよくわからないなぁと思う。
東日本大震災で犠牲になった方が約2万人、その10倍だと考えると、想像がつかないほどの犠牲だと感じる。

 

パネルや動画の証言、続いて犠牲となった生徒さんひとりひとりの紹介と死因が記されたパネルや手記展示のある鎮魂の間へと続く。

鎮魂の間の空気は凄かった。気を強く持っていないと病みそうに重苦しい。

 

これまで色々な戦跡を訪れたけど、いい意味でありのままの凄惨さを知らせる展示は胸に響くものがあり、圧巻の演出でした。

 


発見が、「ひめゆり」の生徒たちが村で合格者が1人でるかでないかという難関師範学校に受かった優秀な子供たちということだった。

VTRの中の生存者の方はみなさん知性の溢れ出る話し方をされていて、こういった方々の尽力があってこそ、歴史を刻む上での重要な施設が生まれたのだと思う。

 

今もまだ残るいろいろな社会問題は、ぜひひめゆりに足を運んで、自分の目で真実を確かめて欲しいなと思った。

ひめゆりが歴史的要所とされているのは、ただ可哀想だったことを伝えるだけではなくて、助かる余地のあった命がたくさんあったこと、追い詰められたときの人や戦争の、愚かな部分を示唆しているからだと思う。

どうして大東亜戦争を反省しなくてはいけないのか、どんな人が志を持ち戦って、誰がどうやって翻弄されたのか。わたしたちはその仕組みに気づいているのかな??わたしもまだ考えなくてはいけないなと思った。

 

大東亜戦争のことを調べるたびに、わたしは民間人の手を強制的に借りなければならなくなった時点でその戦争は負けていたのではないかと感じてしまう。

そして子供達への教育は国の幹を担う大切で繊細な部分だと考えさせられる。

 

色んな考えの人がいるし、声を大きくして言いにくいことなのかもしれない。
こんなに戦争について深く考えたのはひめゆりを訪れたからだろうなぁと思いました。

 

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うろ覚えで申し訳ないけどとても印象的だった生存者の方のVTRの言葉


「私はもうこの歳だけど、友達はいつまでもあの頃の17歳のまま微笑んでるんですよ」


「国は国民を守ってはくれない。国は国を守るけど、人は絶対に守ってくれない。だから戦争はいけない」

 

お説教のように平和を大切にしようと言ったって響かないのは仕方がないと思う。

やっぱり身近な体験にまで落とし込めないと、人間って実感できないものだ。


ひめゆりに刻まれた記録が、当時10代のうら若い学生さんたちに降りかかった壮絶な経験だということを伝えてもらうことで、わたしはある種の現実味を覚えた。

原爆ドームで大きな鉄が曲がっていてもよくわからないけど、女学生さんのお弁当箱がそのまま炭になっているのを見たときが一番苦しかったのと似てた。

こんなことがおばあちゃんたちの代にはっきり現実として起きたんだなぁ。


感情移入して展示を見ながら泣いてしまったし、施設を訪れてからは世界の見え方が変わったように思います。

 

 

 

そして余談だけど、展示の中でちょっとオカルト的なことを体験した。
えっまさかっていう気持ちでしたが勘がそこそこ当たると信じているので、自分の中ではそうだったんだなぁと思ってる。

パウラさんも同じ場所でゾッとしたと言ってたからびっくりした(^-^;なんてことないパネルの前なんだけど

 

詳しいことはわからんが純粋な感じがしたし、わたしたちのような世代が意思を受け継いで後世に歴史を伝えていかないとなぁと感じました。

 

 

そして奇しくも6月23日は73年目の沖縄慰霊の日だった。この詩が素敵だった。

mainichi.jp

 

ひめゆりの塔を後にしてから広がる美しい景色はどこかうら寂しく、いきいきと太陽に光る植物が偉大なものに見える。

あんなに綺麗な海や岩辺にむごい光景が広がっていたのかと思うと何とも言えない気持ちになる。

 

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だから余計に、爽やかさとちぐはぐな翳りが表裏一体となった不気味なまでの生命力が、とても美しく見える。

沖縄はそういう重さを背負った場所なのだなぁ。


だから沖縄の人はみんなおじぃやおばぁを大切にするんだね。

おじいちゃんやおばあちゃんはみんな過去に深く傷ついていて、悲しみに蓋をして日々を送っているからこそ、あんなに深い懐と愛情を持っているように思えてならない。

 

沖縄戦は「ありったけの地獄をあつめた戦場」と称されたらしい。
だとしたら同時にここは「この世の幸福をめいっぱい詰め込んだ楽園」だと思う。

 

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こんなに綺麗なのにね

 

わたしはひめゆりに行ってからもっと沖縄が好きになったし、こんな綺麗な場所で育った比嘉中の子たちが愛しくなった。
手段を選ばない反骨精神と、相反する純粋な汚れなき心を併せ持つ。まさに沖縄の美しくたくましい土地を反映したのが比嘉中の子達だと思う(;ω; )

 

 

そして国際通りのホテルへと向かう途中、フェンスに囲まれた広大な施設が横手に広がっているのが目に入る。

嘉手納基地だった。都心に近付くにつれて当然のようにアメリカの方が歩き、ジープが走り、空には航空機の低いエンジン音が響く。

昔からなんだけど、ああいう軍事用の飛行機の音が今でも苦手です(´;ω;`)ウッ

武器は自分たちを守ってくれる刃となるのか、いつかこちらに矛先が向くのか、正解がわからない。

 

もう那覇市の中心街だというのにこんなにも近くに戦争の跡を色濃く感じるなんて驚いた。

おじいちゃんたちは今もこんな風に身近に戦争のことを思い出すんだろうなぁ。

 

 

興味がある方はぜひ、こちらのニュースの「止むに止まれぬ戦争だったのか

」の部分を読んでいただきたいです。

www.huffingtonpost.jp

 

 

 

曲がるところ間違えていっしゅん嘉手納基地に入りそうになったのは超焦って笑ったけど、、、(^-^)笑えないわ

 

途中で通り前が降り始めた。

旅行中は雨予報だった天気を心配していたのですがタクシーの運転手さんいわく沖縄の天気予報は当たらないそうで、雨が降るとしてもザッと降ってすぐに止むとのこと。

 

自称晴れ女2人の力もあり道中ほとんど晴れてました♡

 

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那覇市の虹の様子。

 

雨は10分ほどで止みました。

吹き荒れる雨は空が泣いているようでもあり、悲しみを洗い流してくれるようでもある。

※ポエム

 

でも本当に死んだ人の涙は雨になって降るんだよ。こういうときの雨もそうなのかもしれないと思っている。

おばあちゃんにそうやって教わったからな!

 

傘を持ち歩くはずがない(治安の乱れたDQNだがそれがいい)甲斐くんや凛ちゃんがズブ濡れになってビタビタのシャツを褐色の肌に貼りつけながら雨宿りする世界線があるなと確信しつつ。。。

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これまでいろいろな土地に足を運んできて、どこもそれぞれ素敵だったけどわたしは地元が大好きだから、愛知県に帰ってくるたびにいつもほっとしていました。

 

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でも沖縄は人生で初めて、「ここに住んでもいいなぁ」と思えた場所だった。それくらい心に響く場所だった。

 

 

 長々と書いてしまいました。

また沖縄行きたいです!!

【映画感想】‪鍵泥棒のメソッド‬

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https://eiga.com/movie/57323/

 

売れない役者と売れっ子の殺し屋が入れ替わるお話。

 

堺雅人さん扮する売れない役者・桜井と、香川照之さん扮する記憶喪失になった殺し屋・コンドウが入れ替わり、それぞれの人間として生活を始める。

 

自分が売れない役者であると思い込んだコンドウがコツコツ努力を重ねると、桜井の人生が上手く回り始める。

 

「大事なのはこれからどうするかだと思うんです」

何もかも忘れてしまって、ゼロからのスタート。年齢も若くはない。

だけどこんな風に考えられたらすべてに前向きになれるんだろうなぁと思った。確かにうじうじしてたって仕方ないし、逆境を味方につけることが大切だ。

人の感じ方や性格は変えられないが、そこからの考え方は変えられると思う。

 

シナリオの矛盾がなくテンポが良いのですんなりストーリーに入り込めました。シナリオの進行を助け、観る人を飽きさせない、登場人物の個性的なキャラクターとコミカルな演技が特徴的で素敵……

 

売れない役者、殺し屋、結婚を望む女。3本の軸が同時に絡み合いながら進む少し複雑なあらすじですが、展開がわかりやすい。

余計な部分を削ぎ落とし、必要なシーンだけを緩急つけて際立たせる良きシナリオ。

役者さんの好演の後押しがあるからこそですね。

合間に入る悪気ないセリフが皮肉で笑えるw

 

香川照之さんの演技力が凄まじい。

他者の人格を演じる『役者』という仕事を全うしている方だなぁと感じますし、個人的にとても好きな役者さんです。別人格を同じ作中で演じ分けるその技術はまさにプロのお仕事でした。

香川照之さんはかまきりの番組をやっていて、私の嫌いなハグロトンボを美しいと褒めていたからショックだったけど、被り物を被ってかまきりの番組をやる所が好き(?)。

 

ハグロトンボは蝶とトンボの間の形態をしたベロア素材の生物で、人間に向かってくるので怖い。覚えておこう!

出展:ハグロトンボ地元電車内シャトルラン走事件

 

 

2013年に第86キネマ旬報ベスト・テンで日本映画脚本賞芸術選奨文部科学大臣賞、第36日本アカデミー賞・最優秀脚本賞を受賞している作品。

 

 

【観劇感想】ミュージカルテニスの王子様 3rdシーズン 青学vs比嘉【ディスコミュージック】

いわゆる「テニプリ実家帰省」組なので2ndは詳しくありません。

なので主に初代と3rdの印象のみとなりますが、とにかく比嘉中が大好き。

 

テニスの王子様 青学vs比嘉」を観劇しました。

 

5月19日(土)に発売された比嘉戦のブルーレイを予約購入したので、映像を見返してあのときのときめきがまばゆく蘇りました。

遅くなりましたがミュージカル公演の感想を書き留めておこうと思います。

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※公演でもらった上等な紙

 

太平洋で溺れた。

甲斐くんのバイキングホーンに巻き込まれた私は激しい渦潮にのみこまれ海原へ……水面でもがきながら浅い呼吸を繰り返していた。気を確かに持っていないと遭難する……語彙力……

 

観劇中は興奮と涙と感動と笑いが混じって呼吸困難&阿鼻叫喚だったが、これが『テニスの王子様』だ‪‪──‬、と悟りの境地に至る謎の体験を果たす。

 

※バイキングホーン警報

 

https://www.tennimu.com

 

 

ダークホースの中のダークホース

比嘉歴は10年ほどになります。

テニプリの原作やアニメを追っていた当時は、比嘉中はあからさまな『ヒール』、ごりごりの悪い奴らとして登場したと記憶しています。今みたいなおもしろ愛されポジションじゃなかった。

 

比嘉はとにもかくにも癖がつよい。

部長は鬼畜コロネ眼鏡だし、ヒラコバは丘サーファーだし、知念くんは寿蘭もびっくりな白メッシュだし、甲斐くんも最初は飛行機のパイロットの人用の帽子みたいなやつ被ってるかと思ってたし悪い口調でしゃしゃってて怖かった(´;ω;`)

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 ※甲斐くんが被ってると勘違いしていた帽子

 

甲斐くんのバイキングホーン(隠語)(裏手のレフティ)(普通と違う)が大暴れしてヨボヨボのおじぃにHitした瞬間、当時は青学在学中&光の生徒だった私は「おじぃーーー!」と絶叫しむせび泣いた。

 

まだ子供だった私には「殺し屋」というたしけジョークが通じずただ怯えていたのです(´;ω;`)ウッ

 

青学に忍び寄るダークホース・比嘉中🏇

しかし、たしけのお導きやミュージカルやぺアプリの掘り下げのおかげで、比嘉への印象はかなり変わりました。

一人でダブルス(参照:菊丸英二)や十字ガットラケット(参照:鬼十次郎)を経て今やすっかり精かんな顔つきとなり大人になった私にとって、よもや比嘉中などじゃれつく子犬のごとく愛らしい子供たちでしかない。

 

マブいです。ユニークさと根の純朴さと爆発的な個性が猛烈な中毒性となり、今では推し学校に食い込む大好きな学校となっています!

 

比嘉はテニプリの中での差し色、読者をあっ!とさせる味の変化をつけるダークホースだった。

小畑健先生がカラー原稿の差し色に赤を使うみたいなものだろうか?プロデューサー、イラストレーター、それぞれの天才たちによる色彩感覚。

 

 

1stの比嘉が本当に好きだった

テニミュは1st大好き古参乙オタクです。

舞台に全通とかでちゃんと通っていた方々には安易に好きと言ってしまって申し訳ないですが、当時は周囲で比嘉中が爆流行りしていて、私もハマってDVDを死ぬほど見ていました。

なぜか比嘉って男性人気が高いんですよ!雰囲気がある意味輩っぽいからですかね?

特に田仁志慧くん。最近も同い年の男友達とテニプリの話をしたときに慧くんかわいいよぉ〜と猫なで声で言っていた(何故、慧くんに媚びるのか?)(一体何目線なのか???)。

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※ズァンフェス2017マーベラスブースにて

 

テニミュの比嘉も、もともとは男の先輩から熱く布教されたことがきっかけでしたし、その先輩はテニミュのこと好きになりすぎてちっともオタクじゃないのにチケット取ってテニミュの公演観に行っていました。怖

今や幻のDVDだけどね。やっぱりみんなテニプリに憧れてテニス部入ったりジャンプ読んだりしていた時代ですし、青春時代に色濃く残る強烈な思い出です。

 

 

1stの歴史に積み上がる美ら海ぱわぁ 

冒頭で太平洋に難破したと記述しましたが、3rd公演を観劇中、私は心の中で頭を抱え嗚咽をこらえていた。座席から動いたら迷惑になるので本当はおとなしく座り口にハンカチを押し当てていただけである。

 

3rdの比嘉、すごくよかった!大好き!!!

青春時代につきささったあの感動を、色彩あふれるあの高揚感を、大人になってしまった今でもあっさり浴びせてくれるのか〜ああぁあ〜おっおっ( ^ω^ )という感情だったと思う。

1stの呪縛にとらわれていた私をあっさりと開放して、比嘉中そのものみたいなぬるりと揺れる1stキャストさん達の立ち姿をはじめて目にしたときと同じくらいの爆発みたいなワクワクで満たしてくれた。

 

ミュの比嘉と言えば不動の人気を博する2曲に始まると思っているが、2017年版もすごかった。

以下よかった曲について。

 

・青学vs比嘉 南の島から来た刺客

テラディスコ。バカンスで訪れた異国の島でディスコに迷い込みヤバい外国人に絡まれたときのような錯覚に陥る。比嘉中ならではのヤバヤバのヤバさと怪しさをよく表していた。

事前に「今回の比嘉のダークホースはディスコらしい」と聞いてわかってたはずだったけど、「ディスコって???」って感じでよくわかってなかったから、結果的には本当にディスコで興奮で死んでしまった。

1年のボウズ3人組なんて一瞬で狩られてしまいそうだ><

なんでディスコなんだろう????って冷静な自分が思うんだけど、怖いくらい馴染んでいていつの間にか私は咲き乱れるデイゴの花とともに「ずんちゃ♪ずんちゃ♪」と素直に爆上がりしてしまった。

派手だった。比嘉中にしかできない派手っぷりだと思う。地味ーズがいたらかき消されていた可能性が高い。

 

・一つやり残したことがあってね

この曲かっこよくて好き。1st時代から青学が見守る演出が受け継がれていていいですね!!光属性に包まれて窒息しそう。

佐伯というキャラクターは私の敵だけど、佐伯自体はすごくイケメンだと思う。佐伯は確かにちょっとメンヘラを量産してしまいそうな優しすぎるイケメンに演じて欲しいので、二葉さんは好き。

 

・テニスとは…

好きな曲がたくさんある青学で受け継がれる名曲の中でも大好きな曲です!

静かに怒ってる不二先輩かっこいい。不二先輩は圧倒的なドSなので、定本風馬さんのサドっぷりがよく出ててよかった。Sとかって顔立ちや年齢で左右されるものじゃあない。滲み出るものだと思う。不二先輩過激派としては好きな不二先輩でした💛

 

・バイキングホーン

大好きな大好きなバイキングホーンが2017年verになって帰ってきたお。

まず、演出が素晴らしい。

1stバイキングホーンの人気はすごいため、歴代を越さねばという強い意気込みを感じた。1stファンとしてもその想いを真摯に受け止めた。

船が2隻出てきたときは興奮で死んでしまった。船に乗るのが木手と凛ちゃんってところもおもしろ可愛い。というか、ついに船に乗っちゃった……テニス漫画?という概念はとうの昔に消え去っている。

素人目からしても、バイキングホーンへの予算のかけ方が尋常ではない。歴代以上の品質を、という貪欲なまでの作り手の熱意を感じる。まさにボジョレー・ヌーボーのようだ。

 

その癖の強さ、変っぷり、常人とは一線を画す身体能力、謎のいとしさすべてが、原作で描かれた比嘉中そのものを表現している伝説の名曲だと思います。

テニミュはずっと三ツ矢さんが作詞を担当しているんですよね。いつ聞いても青春時代のわくわくと、勇気と、いい意味での土臭さが網膜の裏にぶわぁっと蘇ってくる。三ツ矢さんの作詞じゃないとテニミュじゃない。

 

でもあれがちゃんと面白かっこいい(?)のは、甲斐くんがキレのよい動きとキャラクターっぽい歌声でしっかりやることをやっていたからだと思う。ハットonハットのご愛嬌など搔き消えるほどの迫力あるかっこよさだ。

だけどもしテニミュがイケメン路線に走りすぎて甲斐くんのバイキングホーンでハットonハットの演出をやめたら私はもう2度とテニミュには行かない(頑固)

 

タイタニック立海が乗っていたのはたぶん今の立海が笑い耐性の強いメンバーで揃っているからで、可愛い系の顔立ちの仁王役・後藤大さん(ローズポジション?)が女装をさせられているのに気づいてしまい笑いを噛み殺しきれなかった。下手な女装が笑いのツボなのでやばかった。どうして可愛いのに女装が下手なのか?それがいい。

その代のカラーに応じた演出を行う上島先生たちは本当にすごいなぁと勝手に考えていた。

まだ見てない人はDVDなどで絶対に見て欲しい。

 

 あと青学9代目にキラキラ感が増しましたよね。青学らしいキラキラ感が比嘉のダークな魅力と相反する感じで対照的ですごくよかった!

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※ゲームしたらもらえたテニミュ付箋

 

好きなシーン

・「よぉ〜わぁ〜(甲斐くん)」

そういうこと言っちゃいけねぇずらぁ(脳内合いの手)※初代より受け継がれし絶妙な煽り込みの沖縄弁

 

比嘉が負け犬コールするところ

木手と凛ちゃんだけが調子乗らないでツーンてしてるところ。

いい。ちょっと大人ぶってる組。

 

・試合前に喧嘩になりかける一触即発。

比嘉の物騒さ、ヒヤヒヤ。甲斐くんの何とも言えないちょっと挑発してる表情がいい。

桃ちゃんのすぐに乗せられちゃう綺麗な表情もじわる。

 

・「だからあんなデブ使うなって言ったやし(凛ちゃん)」

友達(慧くん)のことデブって言うのまじで地元の仲良しDQNすぎて好きだし言い方も自然でおもしろい。

 

・「広ぇやぁ〜、全国(凛ちゃん)」

広い世界を垣間見たときに落ち込むのではなく笑ってみせる。

好奇心と見栄、と末っ子ならではの一面。意地っ張りで、凹んでいるところを周りに見せないようにしている表情と声がすごくよかった。

凛ちゃんはたぶん実は自分の気づかないところでめっちゃ悔しがりだから、本当はめっちゃ凹んでいると思う。気丈に振舞うけど。

 

・「え?ぬえぇ?(菊丸に握手をスルーされて戸惑う甲斐くん)」

可愛いし愛しい。そりゃ菊丸にとって甲斐くんはおじぃにボールぶつけた嫌な相手だし、大石にダブルスぶっちされてキレてるからそれどころじゃない、菊丸の気持ちはわかるけど菊丸ってたまにあり得ないくらい大胆でうける。

甲斐くんは悪ぶることは出来るけど心が綺麗だから兵隊タイプなんだろうなぁ。武器として優れているからこそ、武器として酷使した自分の心体がズタボロになるまで気づかないみたいなところがありそうだ。彼が取り返しがつかないほど深く傷つかないように願う。それが彼らしい比嘉中の副部長としてのあり方ですね。

そんな甲斐くんらしい綺麗さが出ている返事でよかった。

 

 

 好きだった役者さん

比嘉はキャラクターの容貌が特徴的なうえに古武術の経験者という設定があるため、役者さん自身の体型がすごく大切だと思うのですが、あんな個性的なキャラクターにかちりとハマる役者さんを見つけてくるなんてすごいと思います。

3rdは甲斐くん、凛ちゃんがお気に入り。

キャラクターが好きだからというオタク的な理由も大きいですが、歴代でトップかも。

 

・吉澤翼さん(甲斐裕次郎役)

とってもいい甲斐くんでした。

逆三角形な筋肉のつき方と腰の落とし方、ジャンプ力、動きの止め方が甲斐裕次郎の身体能力のポテンシャルをよく表現していた。

なんか喋り方も好き。独特な純粋さ、どんな色にも染まってしまいそうな汚れない危うさを併せ持っていて、ものすごく甲斐くんだった。

 

甲斐くん役の吉澤さんは一見物静かに見えるけど、比嘉というチーム全体のことをめちゃくちゃ考えてるのが伝わる気がしました。

素の姿は金髪だしクールっぽいから最初は怖い人なのかと思ってたけど、お辞儀のマナーとかしっかりしているし、あと一歩引いた位置からチームを見ていると思った。人見知りっぽいけど他者と仲良くなろうという気持ちのあるタイプ(邪推)

 

人相やオーラや集団の立ち位置やちょっとした仕草に、その人の本質が出ると私は考えています。

吉澤さんは朴訥とした表情の中にゾクっとしてしまうような闇も、情熱も、温かさも滲んでいる。その瞳は覗き込めば底なしの深さに引き摺り込まれそうな黒曜石であった(ポエム)。

そういったすべて、危うさを孕んだ二面性がすごくキャラクターとしての甲斐くんの解釈とも重なった。

そしていろんな人間に化けることが出来る方だと思うので、これからもいろいろな役が見たい期待の役者さんです。

 

・岩城直弥さん(平古場凛役)

 顔が好きです。地元で1番のイケメン(ヤンキー)という意見をTwitterでお見かけしましたが、それそれそれそれです。好きです。

 

わざとらしいそぶりをするわけでもペラペラ話すわけでもないんですが、存在が凛ちゃんなんですよね……ベンチでだらっとしていたり、裕次郎にもたれかかったり、すべてが猫っぽくていい!めっちゃ興奮しました。キャラ厨爆発してしまった。

おそらく舞台に立ったときのご本人の雰囲気が平古場凛というキャラクター性に近いんだと思います。飄々としていて、中性的ともとれる色気があるのに女々しくはない、しっかりとした我のある男の子。学校の後輩からモテそうなサッカー部って感じ。

 

指が綺麗で八重歯と笑い方がなんか自由奔放で容量良さそうできらめきに溢れててあんま媚びたりしなさそうでマブい。いい波乗ってる。感謝のお米券を送りたい。平古場凛のオーディションを受けてくださりありがとうございました。

 

・武藤賢人さん(木手永四郎役)

比嘉は1stがとにかく好きで越えるものはないと思ってたけど3rdは引けを取らないくらい素晴らしいチームでした。

それは木手くんと甲斐くんという部長&副部長がチームの屋台骨を築いて、個性をいい感じにまとめてパッケージングしてくれたからだと感じます。

今回の比嘉がグッと来たのは、木手役の武藤さんのチームをまとめる努力の賜物だと思う。リーダー役に奮闘してくれてありがとうという気持ち。

 

いろんな有識者の方々が語ってくれてるから今更ですが、原作で好きな学校とミュで好きになる学校って、やや被りはするけど比例はしない。だから、代とかで好みが変わる。

ミュで役者さんからのアウトプットが優れている場合、ミュとしての魅力、色、味が際立つから原作における好みを超越してしまう。

役者さんのおかげでキャラ人気が出るってやつ。

たしけが描く原作をはみ出して、キャラクターのさらなる魅力を役者さんが引き出してくれる現象だ。たしけ本人も言ってたけどね。

 

それって簡単に出来ることではないですよね。役者さんたちが個性を出し過ぎればファンからは解釈違いって言われそうですし、自分の価値観と役の価値観を融合させて、ファンを納得させるようなより良い表現が出来るって本当にすごいです。

一回自分の価値観をぶっ壊して、真摯に役について向き合わなければならぬ。

 

これまでのテニミュ文化を見守ってきて、チームとしてのまとまりって想像よりも聴衆に伝わってしまうし、大切なことなのかなと思う。

個々でカリスマ性のあるキャストさんの存在は言わずもがなですが、何よりもチームのまとまりを作って人を惹きつける魅力を構築するのがヒット(爪痕を残すという意味で)の鍵なのではないでしょうか。

 

せっかく集団でやる演劇をやっているんだからチーム力を活かすに越したことはないし、それが結果的に爆発力となってそれぞれの個性を引き出してくれるんじゃないかな。

きっとその中で大切になるのは部長役の役者さんの立ち回りで、今回の比嘉がグッと来たのは木手役の武藤さんの努力の賜物だと思った。武藤さんは精神的な部分でリーダーとして立ち回っていた努力が透けて見えました。

 

比嘉って一枚岩な『イケメン』集団では決してないと思う。

だから役者さんが演じるキャラクターが立たないと、ファンからも愛されにくいのではと思ってしまう。

私の目から見たら3rdの比嘉はチームとして構築されていた。表面だけをなぞったら、ただのヒールとして通り過ぎかねない比嘉という存在を、いろんな角度から研究して、愛されるような存在に押し上げてくれてすごいなぁと思う。

 

きっと舞台とかって組織力を高めていいものを作り上げるお仕事だから、裏方のスタッフさんやマネさんがいるとはいえ、自分で考え舵を切る力がないとそこに魂は吹き込まれないないのではと思う。

長い間若手を見て育成してきた上島先生たちは絶対わかってて役者さんを選ぶときにリーダーとしての期待を込めているだろうから、部長役って大変だね。

ほんといい比嘉をありがとうございました。

 

私の胸に間違いなく響いたものがあったからこそ3rd比嘉に熱くなれました。

大満足な比嘉をありがとう!全国氷帝が楽しみです!

 

 

◾️公演情報

 

・「ミュージカル テニスの王子様 3rdシーズン 青学vs比嘉

【東京公演】
2017年12月21日(木)~12月24日(日)
TOKYO DOME CITY HALL


【大阪公演】
2017年12月28日(木)~2018年1月7日(日)
大阪メルパルクホール


【福岡公演】
2018年1月13日(土)~1月14日(日)
福岡サンパレス ホテル&ホール


【愛知公演】
2018年1月19日(金)~1月21日(日)
日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール


【宮城公演】
2018年 1月27日(土)~1月28日(日)
岩沼市民会館 大ホール


【東京凱旋公演】
2018年 2月 8日(木)~2月18日(日)
TOKYO DOME CITY HALL

チケット料金:6,000円(全席指定/税込み)

 

-公演終了-

 

 

・「ミュージカル テニスの王子様 3rdシーズン 全国大会 青学vs氷帝

ミュージカル『テニスの王子様』|公演/舞台のチケット情報・販売・購入・予約|e+(イープラス)

【東京公演】
日程:2018 年 7 月 12 日(木)~7 月 22 日(日)
会場:TOKYO DOME CITY HALL

【大阪公演】
日程:2018 年 8 月 1 日(水)~8 月 12 日(日)
会場:大阪メルパルクホール

【福岡公演】
日程:2018 年 8 月 18 日(土)~8 月 19 日(日)
会場:アルモニーサンク北九州ソレイユホール

【岐阜公演】
日程: 2018 年 9 月 1 日(土)~9 月 2 日(日)
会場:バロー文化ホール(多治見市文化会館)大ホール

【宮城公演】
日程:2018 年 9 月 8 日(土)~9 月 9 日(日)
会場:多賀城市民会館 大ホール

【東京凱旋公演 】
日程:2018 年 9 月 20 日(木)~9 月 24 日(月・休)
会場:TOKYO DOME CITY HALL

チケット料金:6,000円(全席指定/税込み)

 

 

私が「名探偵コナン ゼロの執行人」で感じた正義(作文)

 

100人が取り残されたビルがある(突然の哲学モード)。

起爆スイッチを押したら世界人口すべてを救えるとする。

しかし代償として、その100人は犠牲となる。

あなたならどうしますか?

 

◼️~あらすじ~

各国の著名人が集まるサミットの開催を控えた東の都にそびえる新施設「エッジ・オブ・オーシャン」。

サミット当日には2万2千人もの警察官が出動するこの施設で突如、大規模爆破事件が発生。サミット会場を下見中だった警察関係者の中では死者が発生した。

 

警視庁公安部はテロの可能性を示唆。なんと、テロの容疑者として毛利小五郎に疑惑の目が向けられてしまう

小五郎の身の潔白を証明するため、突如現れたヘタレ弁護士・橘鏡子と共に調査を始めるコナン達。

コナンが注目したのは、警察庁の秘密組織・通称「ゼロ」に所属する安室透の影だった。

※コナンは黒の組織で「バーボン」として暗躍する安室が、公安警察の潜入捜査官であることを見抜いている。

「安室さんって敵……だよね? 悪い奴らの」っていう華麗なる倒置法テクニシャンシーンはコナン愛らぶ賢い魂がギュンとなるのでおすすめ!

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◼️お馴染みの流れの中に胸熱な展開がある大人向けなお話

「正義とは?」という難題をテーマとした今作。

警察庁検察庁、警視庁という3つの機関とそれぞれの公安部、それをとりまく人々の物語を描く中でそれぞれの「正義」がぶつかり合う。こんがらがるキーワードが多く展開や演出も複雑なため、大人向けですかね。

 

私は2回劇場に足を運びましたが、最初のオギャー! 安室さんああああうっうううっううううふぅふぅ! っていう感動を摂取した上で、Twitterで詳しいことを解説してくれてる人の考察などを読んで復習してから2回目に挑みました。

1回目は、ストーリーを楽しむというより安室透に興奮する時間であった(小並感)。

 

劇場版名探偵コナンは時事ネタを絡めてくることが慣例で、どんなテーマがくるのかな? とファンの楽しみの一つとなっています。

過去では完成したばかりのスカ●ツリーをマシンガンでぶっ壊したときがテンション上がりました! 聖地巡礼しました。

劇場版のコナンは「テラワロスw」と「かっこよすぎる……」って感情の応酬がやばすぎるので常に心がかき乱され忙しいし体力を使う。ですが大人になってじっくり鑑賞すると、観客を飽きさせない演出の緩急や事件解決のヒントとなるキーワードの散りばめ方がとても上手いことを知ります。よく出来た映画ですよね。

 

今回は東京オリ●ピックを思わせる架空のサミット会場が事件の舞台です。

劇場版公開前の宣伝で安室透が活躍することをチラつかせていたので、公安警察が絡むほどの事件の規模なのだろうなとファンは楽しみにしていました。

『オリ●ピック』『テロ』という大胆かつ繊細な題材をぶつけてきたことで、いろんな大人の事情的に大丈夫なのかな?と ソワソワしつつも、大規模なテーマを前にして気分が高まります。

その他にも、今を時めく著名人や社会問題が所どころに散りばめられていました。ぜひ実際に映画を見て探していただきたいポイントです。博士のダジャレクイズむっちゃ難しい。

 

ドブ下手くそな素人子役の声の出演、今回は斜め上の位置で出てきたのでよかったです。いつか子供をあの声優枠に出すのが夢なので本当に終わってほしくないです。

事件の詳細は要約しますが、メンヘラのホモが敵討ちのため公安を恨み行った国家を揺るがす大事件みたいな感じ(独自解釈)

 

◼️もしも100人の命と引き換えに世界を救えるとして

きっと誰もが映画『アルマゲドン』のような、自らの命を差し出して世界を救う勇敢なヒーローに憧れを抱いている。そして、多くの人がビルに残された全員と人類、両方を救ってくれるヒーローを待ち望んでいる。

https://www.amazon.co.jp/アルマゲドン-DVD-ブルース・ウィリス/dp/B0009Q0JY2

 

そもそも、普通の正義とは?

「普通」「大多数の価値観」と考えるのならば。

目の前で困っている人がいたら助けたいと思うし、100人が取り残されたビルの起爆スイッチを押すことなど不可能じゃないかな。あくまで人間同士の単位で生きている我々庶民にとって、自らの手で1人でも犠牲を生むことは、殺人になってしまうから。

もしも自分がスイッチを押す役割を任されたら、取り残された人の人生や苦しそうな顔が浮かんで震えてスイッチを押せないだろう。ボタンを押して世界が救えたとしても、やがて罪悪感で心がむしばまれて病むと思う。

 

みんなヒーローになりたい。でもMr.Childrenの『Hero』で歌われているように、ほとんどの人が「誰かが名乗り出るのを待っているだけ」なのが現実だと思う。

https://www.amazon.co.jp/HERO-初回盤)-Mr-Children/dp/B00007DY2K

そして、現実では映画やドラマみたいなハッピーエンドなど待っていない。コナンはほとんど全員を助けるしコナン自身も死なないけれど、現実では必ず犠牲があり、その上に当たり前の生活や平和が乗っかっていて、私たちはそういう場所で平穏に暮らしている。

その犠牲は、我々の目に見えない所で生まれては消えているんだと思う。目に見えない部分の役割を担っているのが、安室透が所属する「ゼロ」のような公安警察なのでしょう。

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◼️「今回の安室さんは敵かもしれない」

この映画の中で描かれた犠牲の一つが、「毛利小五郎が捕まる」ことでした。

そして恋人の親である小五郎が濡れ衣で捕まることなど、コナンにとって許しがたい辛酸。コナンは目の前で苦しんでいる人に救いの手を差し伸べずにはいられないタイプなのです。事件や事故にも真っ先に飛び込んでいってしまう勇敢さがある。まさにみんなが思い描く正義感の塊

だからきっと、映画を見ている「普通」の価値観の人と共感するポイントが多くある。

 

その一方で、安室透の正義とは「自らの命をためらいなく差し出す」だけじゃなくて、「起爆スイッチを押し、ビルの中で失われた100人の犠牲への罪と咎を背負って、孤独と共に凛と生き続ける強さ」だと私は思いました。

だって誰かがスイッチを押して手を汚さなきゃいけないことって、この世の中には山ほどあると思うんです。見えない部分で誰かがやってくれているだけで。

 

だけど、安室や公安警察に不信感や嫌悪を抱く人の心情も理解できる。事実、公安に巻き込まれた人々は大切な人を失ったり、立場を追いやられそうになったりしているわけで、それは個人単位で考えれば苦しくて辛い事実に決まっている。

ですがこの映画を観て「公安ひどい!」って気持ちになったなら、その方はどちらかと言えば「普通」で平和的な考えを備えている、恵まれた人だと思う。

ちょっと極論かもしれませんが、私はそう思います。

 

◼️コナンは白い正義。安室は黒い正義。

普通が何を定義するのかはわからないけれど、みんなそれぞれの偏見を備えた上に価値観を作り上げていて、そうすると自分と異なる価値観を否定したり排除しはじめる。人がそうしていがみ合うのがなぜかというと、自身が脅かされるのが怖いからだと私は考えています。

知性と実力を兼ね備えた安室透には多くの人を守れるだけの力がある。だけどより大きな分母の「日本」という存在を守るために、分子である「個人」に刃を向けることだってある

公安警察という組織は、目では捉えられないくらい大きなものを守るために存在しているから、利用できるものなら人の感情だろうが法からはみ出た行為だろうが『何だって利用する』『多少の犠牲はやむを得ず』という考えが根本にあるのだと思います。

「世の中にはね、君たちが見ている世界の裏側があるの(あいまいな記憶)」

……橘鏡子が言っていたように、「世界の表と裏」の対比が劇中でも描かれていました。

有事の際は、内閣総理大臣を本部長とする緊急対策本部という表の顔が存在します。

民衆に見える部分、法や倫理をしっかり遵守するポジションが必要になってくる。しかしややこしい事情とか手順を配慮しなくてはならない対策本部では、迎撃ミサイルの指令がまったく間に合っていなかった。

もしも安室が違法捜査をしなかったら。政府の指示を待っていたら。きっと多くの警察関係者や、タワーに残された人たちは犠牲になっていたでしょう。結果的に公安が多くの命を救ったことには違いありません。そんな風に、この世界が抱える矛盾が表現されていました。

 

作中にはいくつかの正義が登場する。それぞれが信念の元に正義を貫いている。

ただ、橘鏡子のセリフは特によかった。

「思い上がるな!」 「私の判断!」

公安の正義の犠牲となった彼女の正義は、まっすぐで潔いものでした。

 

◼️あくまでも「ゼロ」という存在であれ

あまりにも強すぎる力を持つものというのは得体の知れない恐怖を生みます。なので大衆は、力があり自分たちを脅かす恐れのある公安を、「悪」という枠にはめこみたくなる。

まぁ親しい人を逮捕されたり人生をかき乱されたら、公安を恨むのは当然だと思いますが……。そういった部分も踏まえて、人間には時としてそんな心理が働くのだと思う。

でもどれだけ恨まれようと、最後まで正義を貫き、守り通す。安室の「正義」はそんな計り知れない強さを孕んだものでした。

しかし、「ゼロ」という機関は表の世界に生きる我々の目には見えません。存在しない機関であれ、と名づけられ、日本という大きな存在を守るためにあるからです。

 

風見(安室の部下。30歳。安室のひとつ年上)を×××して「これでよく公安が務まるな……」と××したのも、安室の覚悟の表れだと思いました。あのシーンのあむぴが死ぬほどかっこいいから本当に無理。風見はさぞかしタマがヒュンとしていたことであろう……! うらやましいですぞ!!

風見が所属するのは警視庁公安部。安室はエリートしか入れない警察庁の公安部に所属するので、風見のような部下を監督する立場なのです。公安は隠密のように裏の捜査を行なっているのでヘマされては困ります。思慮深く、時に心を殺して職務を全うする存在でなくてはなりません。

 

安室は逆に、とても人間臭い人なのだと感じました。

劇場版を見終えてまず思ったこと、「彼をここまで突き動かす行動原理は何なのだろう」と。

それはきっといずれ原作の中で明かされていくのでしょう。宮野エレーナとの関係、そして幼少期の泣き虫だった降谷少年にこれほどまでに根深い信念を深く植えつける因縁とは、一体どんな事件があったのかとても気になる。

 

安室が厳しいのはその深い愛情ゆえだと思います。

安室自身だってこれまで犠牲がなかったわけではなく、親友のスコッチや松田など多くの仲間を失ってきた過去があり、心に血が滲むことだってあったでしょう。公安の誰かのヘマでまた仲間を失うようなことになってはいけないという思いから、「本当に恐ろしい人だ by 風見」……冷徹とも取れる態度を貫いているのだと思います。

だけどあんな愛情深い人だからこそ、孤独があって、迷うこともあるのだと思う。淑女みたいな橋の上の水濡れシーン(●REC)で垣間見えた哀愁の表情が、安室透が抱える侘しさを伝えていました。そうして様々な顔が織りなす彼の深い人間性に惹きつけられずにはいられません。

 

そして、コス●コで買い物していたシーンがすごい対照的で可愛かった!

安室さんは梓さんといいペアだなぁと思います。梓さんって天然で鈍いところがあるから、たとえ安室さんがやばいことをしていても気づかなさそうだし、だけどどこかでわかっていて漠然と味方でいてくれそうだから。

安室さんは一緒にいて気が休まる貴重な存在ではないだろうか。

私の中では未完のラブ、恋愛未満、という定義。将来的に安室透が原作中で恋愛描写をされることはないと考えています!

 

◼️狂気の中で枝分かれする正義と悪

突然ですが、私の知人に元マル暴の刑事さんがいます。その見た目はまるっきりヤ●ザです(正直)。

喧嘩が強くて啖呵を切れる人でなければ犯人グループと渡り合えないからです。

それと同様に、国を揺るがす凶悪犯罪者と安室のようなエリート警察官達は、どこか同じ要素を持つのかなと感じました。

黒の組織のような凶悪犯罪者はみんな知能が高く、能力があります。私は「黒の組織」に関しても、賢い人間の中に潜んでいた狂気がほんのひと匙違えて「悪」という方向に舵を切ってしまったのでは、と考えています。サイコパスのような状態に近いのかもしれません。

 

安室がRX-7でモノレールに突っ込む時の目がとても素晴らしかった。イってた。安室に潜む狂気を見た気がします。興奮しました! 彼もどっかタガが外れた人種なんだろうなぁと。

工藤新一、公安警察である安室透、FBIの一員である赤井秀一が生きているのはそういう世界線だと思い知る映画。フーーー

 

そして名言。

「前から気になってたんだけどさぁ……安室さんって、彼女いるの?」←週刊誌の記者ばりに鋭い質問をかますコナン。こんなやばいときに地元のファミレスダベりみたいな質問を……! タイミング笑える。

それに対する安室透の、高級クラブのホステスのような切り返し(え……!? 何この人、ザギンのチャンネー!?)。

私はとても好きです。

 

全体を通して、「機動戦士ガンダム」に似ている世界観だなぁという感想です。

想いだけでも、力だけでもダメなのです(私はキラ教徒である)。

ガンダムも「互いの正義がぶつかり合う」お話だと思っているので、安室や赤井の元ネタとなったキャラクター達とどこか重ねてしまう部分がありました。

 

そしてエンドロールでかかる福山雅治さんの「零—ZERO—」が最高すぎて、劇場でこの映画を見終えたあなたは感動のあまり、アポトキシン4869が口からポロポロ溢れ、「ましゃ(福山さんのファンからの愛称)」とつぶやいていることであろう。

安室透に対する解釈一致すぎてやばい。さては腐男子か。

fukuyamamasaharu.com

 

 

◼️赤井秀一と安室透の関係について(※腐要素あり)

赤安腐女子をわずらっているので赤井と絡めた考察を失礼します。

まず、赤井秀一とコナンくんはとても似ている存在だと思います。シルバーブレッド。小さな探偵さん。

コナンも赤井も、100人が取り残されたビルに、たった1人でためらいなく乗り込んで、100人全員救って、世界も救う。その知能と力と幸運があるから。

それは現実的とは言えないファンタジーなヒーロー像だけど、みんな彼らに痺れて憧れてしまう。「シュウなら何とかしてくれるわ!(赤井夢女の声)」

 

安室透は、赤井秀一を恨んでいる。

同時に、赤井の実力を認めているし、敵わないことも自覚しているんですよね。

 

たくさんの因縁が重なって赤井を恨む形になってしまったんですが……赤井のことは本能レベルで気に食わないけど、安室さんは他人の実力に嫉妬するようなケツの穴の小さい男じゃない(でも赤井さんのライフルは結腸まで届く)から、やっぱり違った切り口での感情の動きを感じる。

「あのデキる赤井秀一がなぜ、たった1人の捜査官(スコッチ)を死から救えなかったのか」

そんな絶望があったんじゃないかな?

かけがえのない親友を失った安室さんはやりきれないパラドックスを抱えた。FBIという別機関に所属する者同士だが同じ悪に立ち向かう同志。ある意味では赤井を信じていたからだ。

さらにその後、赤井秀一が死んだという報せを聞いたときなんて、安室さんの心情を考えると……うっ、おっ、おっおっ(´;ω;`)(のちにコナンの機転を利かせた偽装とわかる。緋色シリーズ見てください。早口)

安室は赤井をこじらせているんです。だから普段はクールな器にしまい込んでいる仮面を崩して感情を露わにして、本能むき出しで赤井秀一固執するのではないでしょうか(かわいい)。

 

すべてのカタがついて遺恨が昇華したら、この2人絶対つき合うと思いませんか?????????????????

これほど特別な繋がりを結んだ2人がただの友人のまま収まるとは私には思えません(早口)

赤井秀一は、安室透もとい降谷零にとって、最大の宿敵であり、同時にものすごい爆発力をもって最高の理解者となり得る存在ですよ……!!!!!!!!、!!、

Pixivというサイトへ飛び、「赤安」と検索してください。よろシコお願い申し上げます。

もう1回劇場版を観たいし、早くBlu-rayを買って一時停止を繰り返して全コマの安室透の表情や腹筋のチラリズムをチェックしたい所存です。

コナンの中ではベルモットが1番好きです!

 

◼️映画情報

劇場版名探偵コナン ゼロの執行人

公開日:2018年4月13日(

名探偵コナン 公式サイト

【観劇感想】ミュージカル「陰陽師」~平安絵巻~

■イケメンには引きこもりを家から連れ出す力がある

イケメンって不思議な言葉だなと思います。美形やハンサムや男前とも違う、概念?(哲学)テンアゲしてくれる存在ってことだろうか……

私はこれまでA●B48や美人コスプレイヤーなど可愛い女の子の尻ばかり追いかけてきた女の皮を被ったおじさんですが、やっとイケメンの良さをわかってきた感があり最近楽しいです。
一昨年末『テニスの王子様』がいきなり再熱し(神はそれを「実家に帰る」と表現する)、勢いのままテニス専用Twitterアカウントを作った。そしたらジャンル全体が知らん男の子の話ばかりしていた。戸惑った。
当時はテニミュ3rdシーズン 青学vs氷帝公演が開催されている真っ盛りで、私がハマった氷帝の二次創作界隈までテニミュモードに染まっていることに戸惑ったのをよく覚えています。
まぁ昔からテニミュのことは好きだったけど(いにしえの1st亡者)ネタ混じりだったし役者さん個人イベントに行くほどハマることはなかったので。「みんな黒髪の男の子の話をしている……(小並感)」って感じでした。
ですが学習して生まれ変わった今や、イケメン若手俳優検定2級くらいは取れると思いますねこりはこりは。
かつてテニミュにハマっていた周囲の友人が辿っていた、『キャストさんが出ている他のイベントや舞台に行く』という例の通過儀礼を果たすことが出来ました。

私は元々オタクなので、推しキャラを演じている役者さんがお気に入りになる確率は高いです。
そりゃあ容姿や雰囲気がキャラクターに似ている人がキャスティングされるし注目するので当然だと思うのですが、キャラとしての公演以外の役者さんが出演する他のイベントに行くって、凄い事だと思います。
特に2.5次元モノは作品人気に大きく影響される部分が多い畑だと感じるので、キャラというハードルを越えて本人を「応援したい」「応援に駆け付けよう!」と感じさせてくれるほどのパフォーマンスを見せていただけないと、地方民である私は軽率に遠征は出来ない。オタクというのははただでさえお金と時間がない生き物なので……ですが同時に、好きだと思ったものには惜しみなく投資できる生き物でもあると思う。

あまり関係ないけど私はかつてA●Bにいた大島優子さんが好きでしたが、やっぱり今でもニュースやドラマや番組をチェックするくらいは好きです(今は自分探しのために海外へ旅立ってしまいましたが……)。
彼女の卒業に泣いたときも、握手する機会がなくなっても、変わらず大島さんが好きでした。それはグループに所属するアイドルの大島さんが好きという当然の気持ち以上に、大島優子さん個人が好きだったからだと思う。でもアイドルグループ自体が好きじゃなかったら出会い自体がなかったから、アイドルとして活動してくれてありがとう、秋元先生ありがとう、と出会いに感謝する気持ちは強く残っています。

このイケメン若手俳優通過儀礼もそれと同じことだと感じました。「キャラを演じている●●さん」というきっかけに過ぎない出会いを飛び越えて、「個」に惚れるための(ドヤっ)


■『ミュージカル「陰陽師」~平安絵巻~』を観劇しました

テニプリ』では日吉若が好きなオタクですが、不思議なことにテニミュ3rdでは跡部様を演じていた三浦宏規さんが大好きになりました。そこで三浦さん、そして日吉若役を演じていらした内海啓貴さんが出演されている『ミュージカル「陰陽師」~平安絵巻~(http://www.musical-onmyoji.com/jpn/)』を観劇するため東京まで遠征しました。
申し訳ないことに「陰陽師」の作品自体は名前を聞く程度で未プレイだったのですが、好きな俳優さんが2人も出ていてお得だったので観に行かないわけにはいかない!という謎の衝動に駆られました。

ちなみにちなみに、内海さんが出演されていた『ミュージカル「黒執事」-Tango on the Campania-』も観に行きましたが、ミュージカルのクオリティ自体が滅茶苦茶よくて!
脚本の再現度、演出の工夫、演技、キャストさんの仕上がりなど、文句のつけようがないほど最高だったので感想は割愛させていただきます。現役幼女リジーたんかわゆす。


陰陽師 -本格幻想RPG-(https://www.onmyojigame.jp/)」は日本の陰陽師をテーマにした世界観のアプリですが、中国が発祥です。中国では2億ダウンロード、日本でも300万ダウンロードを突破している大人気のアプリ。
鈴木達央さん、朴璐美さんなど日本・海外をまたにかけた人気を誇る声優さんを起用した点、また、男女キャラ共に魅力的なキャラクターデザイン、因縁や黒幕などの関係性(オタクのストライクゾーン設定)などの要素が人気に火がついた理由だと推測しました。

日本でのアプリ人気はぼちぼち、って印象ですが、私は日本の人気コスプレイヤーさんが真っ先にハイクオリティなコスプレを披露したことで作品を認識していました。
海外はコスプレ好きな方が多く、特に「バーン!」と一枚絵で映えるような和風で派手で豪華なコスプレが人気な傾向があります。そのセオリー通りにいけば、海外で同作の2.5次元化したミュージカルがヒットすると考えるのは当然だと思います。
「ミュージカル陰陽師」のメイン公演は3都市にもわたる中国公演で、日本ではプレビュー公演という形で先行の公演が実施されました。ステージを仕上げてから集大成を本国で披露する流れかと思われます。


■衣装とヘアメイクの仕上がりが滾る

全体を通した感想は、「視覚的にガツンとストレートに響く」的なミュージカルだったこと。

アプリをDLしてさらっとプレイした程度の私が大きなことは言えないのですが、衣装やメイク含め外装がハイクオリティだなと感じました。
本作は海外で大ヒットしたミュージカル『ライブ・スペクタクル-NARUTO-』のビジネスモデルを参考にしたそうなので、もしかしたら同じアドバイザーさんが入っているのかなと思いました。
作品のキャラクターデザインからしてコスプレ映えするのは容易に想像がつきましたが、キャストさんの顔立ちが似ていることはもちろん、ヘアメイクと衣装が絶妙なバランス感覚で再現されており、きっといいアドバイザーさんが関わったのだろうなぁと感じました。
着色のくすみや素材や合皮の色合いチョイスがすごい好き(コスプレイヤー的観点)。自作するコスプレイヤーはどうしても衣装や武器を見てしまう性でして……バトルものの衣装や武器は汚さないとリアルな質感にはならないんだなぁ。

そして配色を役者さんに合わせるのが上手いと思いました。
コスプレって原作・原画そのままのカラーを3次元に持ってくると浮いちゃって失敗するのですが、人によって布や髪色を少し変えていたりと、役者さんに馴染む色の選び方をしていた。
例えば金髪って一番鬼門が浮き彫りになりやすいのですが、大天狗を演じた矢田さんのウィッグは原画の白銀より黄色みの入った色のウィッグを使っていて、それは矢田さんの肌質とくっきりした顔立ちには黄色みの強い濃いめの髪色の方が馴染むからだと思います。たぶん。スポンサーであるウィッグメーカーのカラー展開や在庫の兼ね合いで思い通りの色が選べないケースもあるようですが……


■海外向けにパッケージングされたミュージカル

日本公演はお見送りや撮影OKのカーテンコールが追加されるなど集客に苦戦している様子だったので、作品人気の影響って大きいな、と実感。
日本では正直それほど流行している作品ではないので……というより二次創作畑で男女のノーマルカップリングが流行しているため、人生を削ってお金を落とす的なガチオタク(腐女子)層がファンに少ない印象です。ガチムチ系ホモ人気はネットで目撃したけど。
あくまで日本の会場の雰囲気からの印象ですが、日本のお客様のほとんどが役者さんや女優さんのファンかもしれません。

あと演者さん&キャラクターの人気を図る指標として最も参考になる、オタクが大好きなランダム缶バッチの交換レートからして、人気なのは三浦さん(源博雅)、矢田さん(大天狗)(テニミュセカンドの不二先輩)、次いでヒデさん(黒清明)(テニミュファーストの白石)(好き)という感じ。ネットを探偵した海外でのキャラクター人気は源博雅&清明のペアや酒呑童子&茨木童子のペア、黒無常&白無常ペアが熱い模様でした。
オタクがランダム缶バッチを好きな理由はスチールが好きなのと、脳内で惜しい! ってギャンブルするときと同じドーパミンが出るからだ。


そして、海外って「バーン!」ってのが受ける印象です(語彙力の喪失)。
なので本作も舞台の演出や脚本がストレートでわかりやすく造られているなと感じました。「バーン!」って目立つ見せ場がシンプルに出てくる。
というか台湾・中国など海外で好まれるコスプレも同様に「一枚絵」的な、完成されたセット内での構図が人気です。その影響もあるのでしょうか?
海外客と日本の観客が笑うポイントがまったく違って面白い、と佐藤流司さんがナカイの窓で話していたけど、海外だと歌が受けるらしい。海外ではステージショーへのリアクションが日本とは全然違ってFooo!って盛り上がってくれるので、そういうアクティブなものを好む傾向がありそうです。でも組手などのアクションはそんなに受けないらしい、不思議。でもとにかく外国人はNARUTOがめっちゃ好き。ゼルダも好き。絶対コミケには外国人のNARUTOゼルダコスプレイヤーがいる。

ミュージカル本編ですが、ステージ上でぬるぬる動く紙芝居を見ている、という印象でした。
原作がRPGのアプリゲームなのでまるでゲームの画面を目撃したような、だからきっと原作ファンの人は「ゲームがそのまま再現された!」って感動するだろうな。
ゲーム内での画面と同様、基本的に2面を使った演出が施されており、スケスケの全面スクリーンと背面のスクリーンを使った2面構造で、可動式の台に演者さんが乗って高低差を出していた。基本的にその繰り返しです。背景としてゲーム内の背景画像を使っていたりとゲームをそっくり再現することに拘った印象がありました。そして演者さんの外装がそっくり再現できているのでゲームの実写化見てるぅ!!って感じです。
刀剣乱舞』のミュージカルである刀ミュにそっくりだなぁと思いました。ネルケプランニングだから同じ所なのでしょうか??

脚本は桃太郎的な仲間集めからのボス戦、という単純な流れです。正直、桃太郎展開のところでちょっと寝そうになった。出会い頭から「あいつ結局仲間になるやんけ」ってわかったからである。仲間になる掘り下げエピソードをあえて深くしないようにしているのか、あっさり仲間になる。あれだけキャラクターを出演させてそれぞれの見せ場を作る構図にすると、仕方ないのかもしれない。
ただキャラクターが仲間になるときにそれぞれドラマ展開とソロ曲を挟んでいて、見せ場はある。その流れはわかりやすいです。推しを見逃さぬようにゲームの展開を調べておく必要がある。
博雅と黒天狗の腐女子胸熱展開のところで天狗のうちわが手から離れてピューンって飛んでいって、「祭うちわがぁー!」って心の中で汗汗滝汗していた。ヒラッって飛んでターンしながら回収していた、天狗だけに。うける。

そしてストーリーの最後ですが、「え!なんで?むしろぬんで?(小籔千豊)」ってぶつ切りで終わってしまったので終演後は会場の空気が若干ザワついていた。
終盤の部分も「(女優さん)ヤマタノオロチ様の復活のため!!」「え? 誰!? 初耳!!」って心の中で言ってた。続編へ続くハリウッド的な展開を狙っているのだろうか。
本編に対する基本知識がない上にセリフのワードが小難しいから言葉があまり聞き取れなかった場面が多々あり。ストーリーに置いてきぼりにされた感があります。あと一節で言うにしては言葉数が多いかな? という個人的な感想です。早口で言わなくちゃいけないから、演者さんもセリフが言いにくいんだと思う。あんな衣装着て苦しいしパフォーマンスの能率は下がっていたら仕方ない。

それから狐が斜め上の方向性で実装されていて、観ている間に10回くらい賢者タイムが襲った。公式ホームページには狐の写真がなかったからびっくりした。
噂には聞いていたけど本編が終わってからスペシャルカーテンコールの間が短すぎてカメラが起動できなくて自分の小声の「無理」って声で始まり、狐の「ハイ、おわりぃー⭐︎(煽り)(ドヤ)(コンコン♪)」で締められていて腹が立つもののだんだん愛着がわいてくる。あの狐何やねん。
色々書いたけどよく考えたら色々感想が出てくるっていい舞台だなぁと思いますし華やかで観ていて楽しかったです!!


◾️演者さんの感想

・三浦宏規さん(源博雅役)
男性の胸チラという前衛的な衣装デザインがよかった。薄手の肌着を着用しているが、チラ見えする乳首が本物なのかどうか、目撃した方は猜疑心に苛まれ気が狂うであろう(それはあなただけでは??)。
君沢さんはOKなのに三浦さんのそのまま乳首露出はNGなんですか? 未成年だからですか!?(バンバン) でも確かにこの発言もセクハラにあたると思う。
目の上のカーブが中心から目尻に向かって下がる目の形がキャラクターと同じだった。そして立ち姿が本当にそっくりで驚きました。濃い赤色とポニーテールの髪型も似合っていた。
「才気走る若武者」という感じのキャラクターなので、ややべらんめぇ口調だったのが新鮮だった。「ちっくしょおお!」みたいな。これまでにあまり演じてないキャラクターなのかな? 30代の役者さんに挟まれると若々しさが際立っていて、その差がまた可愛かった。
あのポニーテールは振り乱した時に重心がずれてすっぽ抜けるのが怖いタイプの髪型なので自分がつけるなら疲れるし嫌だなぁと思ったけど、作中の運動量ダントツでNo.1で若さを感じました。殺陣と動きは髭切、表情は跡部様。
三浦さんはダンスがダントツで美味いし華があって綺麗なんですが、荒削りながらも演技にバリエーションがある所が凄いなぁと思います。個人的に、たとえ役の性格や雰囲気はそれぞれ違っても、幹に気品がある設定の配役が合うと思う。育ちの良さ……とはまた違うんだけど、“この人は生まれたステージがそもそも違うんだな”的なオーラって、出そうと思って出せるものじゃない気がするので、三浦さんにはそれがあると思う。

・内海啓貴さん(白無常役)
白無常という妖艶な役柄が顔立ちにすごく合っていて好きです。
内海さんは顔が綺麗でスッキリしてるからコスプレやメイクがとても映える人だと思います。薄い顔ってキャラクターに化ける際にはすごく重要な要素だと思うので……個人的には、役をゴテゴテ作り込んだり着込む役柄を演じてくれたらテンションが上がる。
演技も合ってると思いました。内海さんはクール系のキャラをするときは抑揚のつけ方と顔や目線の配らせ方が上品で底からねっとり系? だと思うので、白髪の長髪で紅白の着物を着た白無常という癖の強いキャラクターを上手く演じていた。演じれる人そういないと思いますあんなデザインの癖が強いキャラクター、すごいなぁ。
意地悪な役も合いそうだけど、結局根の真っ直ぐなオーラが出るから可愛い。

・矢田悠祐さん(黒天狗役)
かっこよかった。王子様であり、ちょっと悪い男であり、もうモテモテ男って感じだった(舞台上の印象)。
人気っぽいから予習で不二先輩の姿やインタビューはチェックしていたけど、ご本人の明るい性格とはガラリと変わった黒いオーラが闇落ち天狗に合っていて最高にかっこよくて、舞台で映える役者さんだと感じました。ファンの子もたくさんいて、その人気に納得しました。
ご本人の好みはオサレ系だろうけどその役みたいなサラサラの長め王子ヘアが毛根散りそうなほど似合うから普段もそうしていただきたい(阿鼻叫喚するオタク)

・舞羽美海さん(八百比丘尼役)
歌うように話し、話すように歌う。
ダントツでお上手でした。舞台上のオーラが凄いし美しいし貫禄があるしでアワアワしました。俺は何を見てるだぁ!?宝塚を見ているのかぁーっ!? と終演後に動揺して調べたら元宝塚の娘役トップの方のようです。
宝塚の舞台は肉声なのに2階席まで魂込めた歌声を届けるその歌唱力に脱帽するので、演技の上手な方ってきっと声に魂がこもっているんだと思います。それはある種の念能力のようなもので、声が武器だから自分の声に念を込めているから観ている人にドスンと響くのだと思う。長年の鍛錬の賜物だ。
上手すぎてソロを双眼鏡で観察していたけど、表情も深みがあってたまらなくて。失礼な話ですが、見た目は若々しいのに溢れ出る貫禄がもう、ああこの方は女のいい時期を生きてるんだなと確信した。ちょうど87年生まれとのこと。このくらいの年齢の女優さんは演技と人生、双方の経験が積み重なって仕上がっている方がほとんどなので、本当にいい演技をされるなぁと思います!

佐々木喜英さん(黒清明役)
テニミュ四天宝寺Bの白石をやっていた頃から大好きなヒデさん、今や2.5次元には欠かせない存在になったのではないでしょうか? テニミュ期からいい意味で浮いていて人とは違った雰囲気を纏ってる方でしたが、演技も磨かれて役者さんとしては最高ですね。黒執事のドルイット子爵もすごくよかったです。唯一無二のポジション、自身にしか成し得ない演技は大切な個性だから、役者さんとして、仕事人として尊敬します。自宅で爬虫類とか飼っていて欲しい、勝手なイメージ。
口端を上げたり顔半分だけを歪めさせる悪人らしい表情がとても上手だし、「ハァーッハッハッハッ」って悪人のテンプレの笑い方が最高だった。白塗り黒塗りで表情って伝わりにくくなるのに、双眼鏡を使わなくてもどういう表情をしているのかが座席からよくわかった。きっと周り1メートルくらいの空気から演技している。

君沢ユウキさん
かっこよかった(小並感)。赤髪オールバックっていう絶対盛れない系のキャラデザなのにご本人が圧倒的なイケメンだからイケメンだった。雰囲気がかっこいい人だった。海でボディボードとかしていて欲しいし、自前のBBQコンロで肉とエビを焼いて食べさせて欲しい。

伊藤優衣さん(神楽役)
陰陽師告知動画で可愛かったから事前にTwitterをストーキングしていた子。可愛かった。もし優衣ちゃんが会社にいたら「優衣ちゃんはこの部署にいてくれるだけでいいんだよぉ〜」と仕事をさせたくない感じ。
幼女系キャラだから幼い系の演技をしていて実年齢より余裕で若く見えた。身体の作りが幼くて可愛い。
幼女系で攻めるだけかと思いきや、悶え叫ぶ演技の部分では綺麗に見えるとか気にせずぐしゃぐしゃに顔を歪めて叫んでいて、大人の女性としての要素も垣間見えたしよかった。闇属性もいける感じだった。
NARUTOのサクラちゃんのスチールは見たことがあったけど、演技は違うパターン系らしいので、動画もまたチェックしたい所。

・雪女
悪女的なキャラクターのデザインと設定が好き。黒天狗に手を置いてもたれかかったり、黒清明にキッス(演出)していたり。女優さん本人がたぶん爽やか系だから、「この組織の幹部全員と肉体関係持ってまっせ」オーラがもうちょっと欲しかった。


やっぱり狐が気になった。海外公演の成功を願っています。

 

◾️公演情報

『ミュージカル「陰陽師」~平安絵巻~(http://www.musical-onmyoji.com/jpn/)』

・プレビュー公演
東京:3月9日(金)〜18日(日)日本青年館ホール
・本公演
深セン:3月30日(金)〜4月1日(日)深セン保利劇院
上海:4月7日(土)〜15日(日)虹橋芸術センター
北京:4月20日(金)〜22日(日)北京展覧館劇場

 

 

 

 

 

 

【観劇感想】「ミュージカル『刀剣乱舞』〜つはものどもがゆめのあと〜」、「真剣乱舞祭2017」

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ミュージカル『刀剣乱舞』〜つはものどもがゆめのあと〜



■これまで若手俳優の舞台観劇やライブに興味が薄かった

失礼な出だしで申し訳ありません。


大きな理由は2つありまして、性癖が歪んでいるため物心ついた厨二病患者時代から「正統派イケメン」に興味が薄かったこと。そしてイケメンの取り巻きが怖かったことです。
イケメンのファンが怖いというイメージがついたきかっけは、初期のテニミュやアイドルに対して世論からマイナスの意見がつけば烈火のごとく怒り狂う様を見守ってきた背景、そしてイケメンがかのバレした日には大炎上しお相手の女を集団でスコスコに叩いていて怖かった記憶にあると思います(あ●しのコンサートを観に行った北島康介さんに対してファンが「当たらなかった人の気持ちを考えてください」みたいなリプを送っていた炎上騒動のトラウマが影響している)。

 

そしてオタクの観点として、「インプット」の趣味に対する若干の抵抗感、っていう面倒な意識がありました。
気の置けないコスプレイヤーの友人に「なぜ一部のレイヤーさんは三十路が近づくと若手俳優の舞台に走り出すのか」と失礼な疑問をぶつけたことがありまして、彼女は懐が広いさばけた方なので、「アウトプット(コスプレ等)が必要な趣味は体力がいる。でもインプット(舞台観劇等)の趣味はいい。女性が歳を取るとキラキラしたものを身に付けたがる現象と同じ」と、俳優追っかけ全国ロードをひた走る彼女は冷静に答えてくれました。

 

それならば、舞台観劇をしたせめてもの爪痕、役者さんへの感謝のしるしとして観劇の感想をアウトプットして残していこう( ..)φと考えた次第です。
とはいえ舞台観劇はとにかくお金がかかるし予約やら譲渡やらマメさがないと出来ない趣味だなぁと感じます(;´・ω・)色々とこの世界のことを教えてくれた方々、ありがとう。


2.5次元舞台バブル

2.5次元バブルが起きている、とオタク関係者はよく口にします。


今や漫画・アニメはドラマ化映画化の原作として欠かせない存在となっていますし、一流の劇団や役者さんが演じる2.5次元舞台(宝塚歌劇ベルサイユのばらなど?)などは以前からずっと安定した評価を得ていたように思います。


しかし最近流行のイケメン2.5次元舞台はちょっと毛色が違います。もっときらびやかでアイドル路線に特化し多くの女性ファンを抱えている。グッズ販売形態は2次元作品のメディアミックス・グッズ商法に近いものを感じます。きっと経済効果は相当なものでしょう。
男性アイドルの新しい活躍の形が生まれたのだと思います。

 

平成後期のひとつの歴史的現象として「女性アイドルブーム」が世間を盛り上げましたが、ぶっちゃけ女性だってイケメンにキャーキャー言いたかったんだと思うんですよ。需要が眠っていたともいえる。

LDH系(リア充層)、ジャ●ーズ(ノーマル層)、それらに当てはまらない(もしくはやや被っている)オタク女性や若い娘たちの需要にうまくマッチしたのが、昨今のイケメン2.5次元舞台なのでしょう。

女の子は合法的にキャーキャー言える存在を潜在意識の中では求めていたのだろうなぁと強く感じます。でなきゃこんなにもお金を使う対象が2.5の生身の男性に移らないと思います。


■役者さんの外装について

2.5次元映像や舞台の外装は10年ほど前に比べて確実によくなったと思います。
イケメン・美人殺し(個人的感想)のイメクラ感が強い違和感メリメリコスプレが、男性人気コスプレイヤーっぽいハイクオリティなものになっている!

そう確信したのはNARUTOの舞台「ライブ・スペクタクル NARUTOhttp://www.naruto-stage.jp/cast.html)」のビジュアルが業界で話題となった頃からでした。衣装も造形もメイクも写真の仕上がりも、玄人がやったコスプレっぽかったんで評判でした、コスプレ界では。

 

コスプレを例に出して申し訳ありませんが、私は2次元キャラのコスプレのクオリティには2つの座標があると考えていて、1つ目は「容姿」、2つ目が「コスプレの技術」です。
この「コスプレの技術」が実は大きな割合を占めていると思っているのですが、「顔がいいだけで愛のない輩がキャラコスするなんて」という揶揄を多く耳にするので、世間一般では「コスプレのクオリティ=容姿」の認識が多いのかなと感じます。
ですが思うほど「コスプレの技術」に容姿は関係ありません。大人気のレイヤーさんの着替え風景を拝見していても大半が「化ける」系の役者さんと似たものを感じます。
薄い醤油顔の方が今流行りの2次元キャラコスには映えるのでそういった意味では薄い整った顔が最強カーストですが、『似合うキャラクターを選ぶ』『(例えば同じ青でも青の中で)似合うウィッグやカラコンの色味を選ぶ』『似合う衣装を選ぶ』すべて自分という土台とキャラクターをマッチさせる技術が大切になってきます。

 

それではなぜコスプレの上手さという重要な要素があまり表に上がってこないかというと、そもそも自分に似合うコスプレを選んだりする時点で「キャラ愛がない」って叩かれやすいからだと思っています。
役者さんはお金をいただいてお仕事として扮装をしてくれているので違ってくると思いますが、コスプレイヤーは「趣味」が前提なので、多くのファンは研究という名の打算的な要素を嫌います。大衆メディアに進出するような人気のコスプレイヤーさんは確実に取捨選択してキャラチョイス、セルフプロデュースを行っていますが、それを黙っています。キャラ愛がないのにコスプレすんなって叩かれてしまうからです。


これは役者さんにも言えることで、(ぶっちゃけ)全然わからなくて愛着のないキャラクターでも作品を実際にプレイするなど愛情をもって接する態度を取った方が人気が出ますし、うっかり本音を口に出したり裏垢に愚痴ってしまうと大変。たまにやらかしてしまった俳優さんが炎上している場面を見かける気もします。

 

「イケメン」が「オタクコスプレ」と歩み寄ったことで、2.5次元が本当に2.5次元に昇華してハイクオリティな仕上がりになった。
私はいくらイケメンや美女でも浮いたコスプレって苦手です。それがミュージカルや舞台となると尚更です。
世界観を作り込んで、本当にその世界に迷い込んだみたいにうっとりさせて欲しいという理想があります。私みたいな失礼なタイプは作り込みが甘かったり役者さんに恥じらいが残っていると違和感を察知して笑ってしまうためです。ミュージカル苦手な人ってけっこういらっしゃいますが、みんな同じような理由が根っこにあるのではないでしょうか。

逆に一般的なコスプレイヤーによる素人のパフォーマンスは時に残酷です。当然ですが俳優系事務所に所属して経験を積んでいるいるコスプレイヤーは別として、ろくな鍛錬を積んでいない素人が衣装も演出構成もダンスも自分で組み立ててたって、せいぜいそれなりのクオリティにしかなりません。あと演技の面では本人が根っこに持ったオタク要素がにじみ出てしまうためいくら指導しても治らない部分が大きいです。

この『イタさの払拭』が課題ではないかと、キャラクターのコスプレが関与するビジネスに対して個人的には長年考えていました。

一般人にイタいって思われないものに、オタク受けも気にしつつ、女の子が喜ぶアイドル的な世界観も入れ込んで……その塩梅はとても難しいと感じます。大人の事情からコスプレ姿でステージに×××みたいな苦くも有難い経験があるからこそ、強く思います。


リア充イケメンに上手にコスプレさせてプロの指導受けさせたらいいものになるに決まってます。でも、それを実行するのは意外と難しい。

私たちオタクですら読みきれないことが多いのに、リア充からするとオタク心って本当に理解不能な沸点や感情の機微が多いはずです。ファンのハートを掴んでいる方はとても冷静で良い心があって努力家な方だと思います!
今の2.5次元舞台はそれを絶妙に上手く融合させてくれて、さらにキャーキャーテンションを上げてくれる。爆発的な人気を博することも納得です。


■ミュージカル『刀剣乱舞』を観てきた

今冬に開催された「ミュージカル『刀剣乱舞』~つはものどもがゆめのあと~」「真剣乱舞祭2017」を観劇させていただきました!


刀ミュといえば今2.5の中でもっとも勢いのある2.5ミュとして何かと話題に尽きない名高い作品。また「刀剣乱舞」作品自体の人気も数年前から衰えることなく、ミュ人気との相乗効果も相まって、女性向けオタク界のトップを独走しています。


そもそも刀ミュに行くことになったきっかけは連載当初から好きな「テニスの王子様」二次創作熱をぶり返して芋づる式にテニミュもぶり返してテニミュ3rd公演を観に行ったことでした。

昔のテニミュは歌もダンスもコスプレの仕上がりもめっちゃやばくて(個人の感想です)某動画サイトで空耳としていじられ、逆の方向性の人気が沸くほどでしたが、それでも原作の人気やプロデュースのたゆまぬ努力などなどで業界に確固たる地位を作り上げたイケメン2.5次元ミュージカルの金字塔だと思っています。


3rdの公演を観て、普通のイケメン率の高さとパフォーマンス技術の高さに驚きました。もっと踊れない、歌えないことが当たり前みたいな風潮だったのに、2.5次元舞台が普及して登竜門として事務所からテニミュオーディションに送り込まれる俳優さんの増加により、俳優さん自体の全体的なクオリティが上がっているな……!!! と。

 

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友達がくれた私向け刀ミュ最高セット


■刀ミュが人気の理由を考える

刀ミュはテニミュに次ぐ大きな波、現在の2.5次元舞台第一線を走る人気コンテンツです。
いくつかシリーズがあるのですが、「ステ」「ミュ」みたいな感じで舞台に特化した公演とミュージカル要素のある公演に分かれている。


実際に観劇して感じたことは、「ライブ」要素の盛り込み方が斬新だったことです。
アイドルのライブみたいに応援うちわやサイリウムを持ち込んで、通路などに降りてきた役者さんからファンサービスをもらうことが出来ます。その距離が近いですしうちわに書いてあることを役者さんがやってくれたりするので、意思の疎通が出来たことでファンは大喜びです。
毛色は違いますが、女性アイドルブームに火をつけるきっかけとなった「握手会」のような、「ファンとアイドルが触れ合える時間」が濃厚に設けられていることが、これまでの2.5次元舞台とは一線を画しているのではないでしょうか。
これまでもテニミュの「ドリームライブ」やアイドル系作品の舞台などで「客降り」や「歓声OKのライブ」という要素はあったと思いますが、刀ミュは真面目なミュージカルシーンとライブのいいとこどりをしてみた、という感じ。
やはりファンは演者さんに反応してもらえると嬉しい。キャーキャー言える客降りやライブシーンは大好きでしょうし、そのテンションを上げるためにはしっかりストーリーをなぞった劇中歌などの構成要素が不可欠となります。どちらかが適当ではダメ、双方があってこそな気がします。

そして何より、「刀剣男士がアイドル衣装で歌い踊る」ことが印象的です。
刀剣男士とは、刀が男士の姿となって現代に現れた存在、という設定なので本体の刀と同じく長い歴史を背負っています。知識は昔の人のままで、年長の刀はおじいちゃんとファンから愛称が付けられるほど。
そんな着物姿の刀剣男士が多い中、元の隊服をアレンジした露出度の高いアイドル衣装に身を包んでバリバリのポップミュージックにのせた歌とダンスを披露してくれます。最初はそのギャップに驚きましたが、やや笑える要素を突き抜けてやっぱりイケメンがアイドル衣装でパフォーマンスする姿は女性の心を打つもの。ファンからしたら、そこにはたまらない萌え要素が詰まっているのではないかと感じました。
刀にアイドルを大胆にぶつけた挑戦の姿勢。それらの要素を融合させ成功したのが「刀ミュ」だと感じました。

 

とはいえ元の原作の人気は大切だと感じます。
原作ファンをがっかりさせてはいけない、怒りをかうものを作ってはいけないプレッシャーがものすごいのだろうなと感じます。
私の感じてきたことですが、原作を敬わないようなコンテンツは上手くいきません。舞台だろうが役者さん本人だろうがファンだろうが、心の内側で原作やそれを支える原作ファンへのリスペクトを損なったらそれはやがて作品、役者さん本人、そして自分の身を滅ぼすことになると思います。

それがどんな作品であれ、ファンが支えて作り上げてきた作品へのリスペクト(オタクゆえ)は負けないという自負があるオタクコスプレイヤーの視点からすると、プロの人は容姿も技術もあるのにそこを欠いたらめちゃくちゃもったいないなぁと感じることが多かった。でもやっぱりオタクじゃない人にとっては理解するのがすごく難しいとも思う。
リア充には理解しにくくとも、ファンが求める原作・キャラへの解釈と自身の表現(個性)を上手く融合させて人間という身体を通してキャラクター像を発信してくれる役者さんが私はレベルの高い2.5次元俳優さんだと考えています。

 

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友人が製作したうちわ。スチロールボードのカットがとても綺麗(コスプレイヤー時代から彫刻刀が上手かった)


■「真剣乱舞祭2017」の感想

刀ミュは一公演に登壇する役者さんが5、6振ほどと少数精鋭。おそらくキャストを選考する時点でかなり厳選して絞っていますし、無名な人を起用している点からも、純粋にキャラが似合う、当てはまりやすい役者さん、将来性のある期待の星をチョイスしていると思いました。
例えばにっかり青江役の荒木宏文さん(私が大好き)はテニミュ青学2代目の乾役としてニコ動では超有名人。2.5次元俳優キャリアは相当なものですが、「にっかり青江は我こそが」という形で自身の意思でオーディション参加を決められたそうで、それはもう恐ろしいほどハマり役で、容姿も纏う空気もキャラクターにマッチしていてリアルに『キャラクターが現実にいる』と感じて震えました。元々にっかり青江が好きで荒木さんも好きな私は発狂モノ。ひたすらに感謝の念が湧き出てくる。
やっぱり個人的には、原作ファンが「演じてくれて本当にありがとう」って心から感じることを役者さんに目指していただきたいですし、もし私が演じている側だったら嬉しいと思う。

その一方、似合う人を優先したために経験の少ない役者さんを起用する際のマイナス点もあります。
歌やダンスや演技の技術が低い状態からスタートするので、そのレッスンが大変そうだなぁというイメージです。刀ミュの稽古が厳しいという意見は私でも見かけるので、そうとう稽古場で絞られているのではないでしょうか。
また刀剣乱舞のキャラファンは歴史に精通している方が多いからか若干年齢層が高めなので、キャラの姿をしながら下手なことしたり言ったりしたらすぐ見抜かれてしまうと感じます。パフォーマンスだけでなく知識も備えておかないといけません。もし私が仕事する側だったらと想像すると、とてもプレッシャーを感じて怖いです。逆にそいうった要素を掴んで上手にアピールできている役者さんはやっぱりすごく人気です(例:加州清光)。

 

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真剣乱舞祭2017

真剣乱舞祭は各公演からキャラクターが集まっているのでお得でした。
ランダム缶バッチの交換レートからして人気順は加州清光、大倶利伽羅、石切丸、髭切・膝丸の順でしょうか。どれもキャラ人気が前提にあるのは拭えませんが、加州清光、石切丸の2振は役者さんの努力の結晶だと感じました。私はリリース直後から原作をプレイしていたので、加州は初期刀の中ではまぁ人気だったけどやや上な程度、石切丸なんてコアなファン層がいるくらいだったイメージです。

加州、石切丸の役者さんおふたりはファンサがすごかった。
石切丸の機動力では信じられないくらい目の前の通路をササササッと駆け抜け(おそらくより多くのファンと接触の機会を増やすため)ファンをめちゃくちゃ見ている。歌って踊った直後の朦朧とした意識、薄暗い会場では目を凝らさないと二列前のうちわですら読み取れません。それでもファンのアピールを目ざとく察知してじっ、とうちわをしっかり読んで反応をしていました。

加州なんかはダーッとダッシュして2往復くらいする最中、自分にアピールしているうちわを見つけたら走る足を止め3メートルほど戻ってファンサに応えていました。
また加州役の佐藤流司さんはネット特番などで沖田の扇子を使っていたり、京都の新選組ゆかりのある土地に個人的に足を運んだりして、ファンに喜んでもらえるための努力と誠意の姿勢が素晴らしい。その人気に納得です。
それがたとえ演じてくれているだけだろうが、実際に行動に移してくれることが女性は嬉しいのだと思う。その姿勢はプロだ……!と純粋に感動。

倶利伽羅の財木さんは元テニミュの手塚でバクステの姿などを知っている面もあり、ご本人の明るく親しみやすい雰囲気がにじみ出ていてよかった。
倶利伽羅はややクールなキャラクターですが、しっかりキャラに徹してツンデレを演じつつ、会場が笑いに包まれるような間の取り方や絡み方が上手い。あえて通路をスタスタスタスタ!ってぶすっとした顔で早歩きした後、役者さんに肩を触られたり絡まれ、うわぁぁって振りほどいて照れた演技をしていました。真逆の位置にいるキャラクターなのに、自分の身体を使ってキャラを表現するのが上手!そしてファンが求める大倶利伽羅像を掴むのが上手い。財木さんは人との距離感を掴んだり空気を読むのが得意な方だと思うので、その辺のセンスがいいのだろうなと思います。

髭切・膝丸の2振はキャラクター自体の人気が強い印象。
私が応援している髭切役の三浦さん(テニミュ跡部様)は髭切を柔らかいキャラクター像で推しているようでした。演出もそうなのかもしれません。演技の面ではふわふわ、ニコニコとした表情を崩さず、客降りの場面では通路にもたれかかって目の前のファンに微笑んだり、スタイリッシュにハートマークを作ったり。
でも恥ずかしいのか機動力1000くらいのスタイリッシュハートをシュバッ!っとはにかみながら飛ばしまくっていて笑えました。24歳くらいになったらいろいろ吹っ切れてどや顔でハートも作れそう。
でもダンスと歌はやはり実力が後押しした堂々たるもので、曲中に見せる真剣な表情はとてもかっこよかった!私は三浦さんの魅力は普段のあどけない姿とパフォーマンス中の真剣なギャップだと思うので、よろしくお願いします。髭切ファンもくらりと来るのではないかな。

 


そして膝丸の高野さんはご本人にぴったりな役かな、というイメージです。しっかり者だけど少し緊張している様子がにじみ出ているドジっぽい雰囲気がリアルに膝丸っぽい。そして顔がすごく仕上がった女性の男装レイヤーさんみたいで好きです。
どうしても三浦さんの素の部分にある弟っぽさ(ひとりっこだけど)が柔らかく出てしまったり、高野さんのお兄ちゃんっぽさ(弟二人いる)が兄みという頼りがいある感で出ていたりしましたが、逆に自分の個性を殺さずにキャラクターの要素として生かしていていいなと感じました。髭切と膝丸は兄弟の立場が逆なんじゃないか?ってぱっと見たイメージの中に、紐解いた兄者の圧倒的な実力と兄に対する膝丸のリスペクトが滲んているというところが萌え要素だと思うので、間違ってないと思う。2人は歌もダンスもキレキレで華があり、見せ場では純粋な黄色い歓声が上がっていました。

その他に印象的だった点。
にっかりが主軸となった展開だったのですが、荒木さんがねとっとした怪しげな微笑みと声色でファンに問いかけるたびに会場の一部から「ふぁひぁやぁぁぁぁ……!」という悲鳴とも呻きともつかぬ声が上がっていた。私も同じ声を出していたのでとても気持ちがわかるし、やっぱり荒木さんは本当に個性的なツボを抑えてくる貴重な役者さんだと感じました。荒木さんのお母さん、荒木さんをこの世に産んでくださりありがとうございました。

長曾根虎徹の役者さんが渋いEXILE系のお顔立ちなので缶バッチレートが低かったりして、イケメンだけどオタクに受けない顔だから人気ないのかな(すみません)と思っていたけど、長曾根さーーーん!って猛者がいて野太い歓声が上がっていたので過激派がいると思った。

千子村正の「脱ぎまショウカ?」の言い方というか、タイミングが面白かった。同じネタをしつこくこすりまくってたけど面白かった。

かいつまんだ感想となりますが、以上となります。

 

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人生初のうちわ作り楽しかった\(°∀° )/

■まとめ

知識不足で情報が間違っていたり抜けている部分もあるかと思いますがお許しいただけますと嬉しいです。

イケメン役者さんに興味が薄かった私が遠征までして実際に舞台に足を運ぼうと思えたのは間違いなく三浦さんの努力に裏付けられた実力とパフォーマンスの素晴らしさのおかげです。感想まとめなのにこんなこと言ってはいけませんが、上手く言えないけど舞台に立った時の空気感がとても素敵な俳優さんだと思います!きっかけをくださって感謝〜!

私はコスプレが大好きなオタクなので、2.5次元舞台の人気が出てもっとハイクオリティな仕上がりの2.5役者さんのキャラコスが世間に出て「コスプレってださいな」って感想が少しでも緩和されるならそれほど嬉しいことはありませんし、演じてくれた役者さん、舞台を作り上げたスタッフさん達に敬意と感謝を捧げます。

 

ミュージカル『刀剣乱舞

musical-toukenranbu.jp

 

2017.12.12