蝶のように舞い蜂のように刺す

作品へのありがたみを込めるお(^o^)ノシ 舞台・2.5次元ミュージカル・映画の感想備忘録。

白い正義がかすむほど、黒い潔さがかっこいい。比嘉中と3rd比嘉を語る。

 

 

チムパ が楽しみなので比嘉中について語りたいだけの記事となります。

 

比嘉中は怖い人たち。でも可愛い人たち。

 

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沖縄にて

 

え!?と思う人は多いのかもしれないです。

世間一般的な原作テニプリファンは比嘉中、ないし木手永四郎を「怖い人」と感じているんだろうなぁと思うからです。

 

原作を読んでいた子供の頃の私からすれば、比嘉はむちゃくちゃだった!すごい怖かったσ(^_^;)おじいにボールぶちゅけて怖い口調でオラついていたし。・°°・(>_<)・°°・。ピュアな子供の目からすると十分刺激が強かったです。

だから、オタク世界の認識では違うかもしれないけど、世間的には比嘉中は登場時から明らかな「ヒール」。怖い集団として登場したと記憶しています。

 

 

木手永四郎は沖縄比嘉中のリーダーで、もうすごく1番怖かった。

特に怖かったのは木手と知念くんでしょうか?見慣れない個性的な髪型や口調、見た目と圧力が……激しく癖がすごい!

そんな中で凛と甲斐くんの印象はなぜか悪くなかったです。子供は正直な生き物です。現金な理由だけどかっこよかったからでしょうσ(^_^;)グッズとかこのイケメン2人で組まれることが多かったし!

 

というか、木手が憎まれ役で前に出るから凛や甲斐くんって一歩引っ込んで印象がマイルドになっていた。そう思うとリーダーとして計算して立ち振る舞っていたであろう、木手の苦労を思う。

比嘉中になくてはならない船が木手で、部員はオールやコンパスや単眼鏡となって働くんだけど、やっぱり木手がいないと比嘉は成り立たないよね。

えいしろおが大好きさ~シ~サ~~o(^-^)o

 

 

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内緒にする2人

 

平古場凛は比嘉のイケメン枠で大本命。金髪ロン毛なキャラデザインからして、許斐先生がイケメンとして凛を登場させた意図はファンの端くれとしても感じました。

だけど凛も「怖い人」の1人だった。

プライドの高い凛は弱みを見せたくないからどんなときも軽やかに振舞っていて、末っ子ゆえに空気を読むのが上手くて、縛られるのが大嫌いなわがまま。でも本当は寂しがりやだし超負けず嫌い。

今は凛がクールなんじゃなくて、単なる強がりな可愛い奴だってわかるし、その人気に頷ける奥深いキャラクターです。

 

甲斐くんは当時から「話したらわかってくれる」みたいな位置にいる人だった。単品なら悪くないんだけど集団だとワルになるタイプ(?)。

素直な(ちょっとあんぽんたんだが)いい子という印象、にじみ出る本質は当時子供だった自分にも伝わるんだなぁと不思議です。

あと木手と幼馴染ってところがいい。幼馴染なのにあきらかな力関係の差があっておもしろい。

だけど甲斐くんの性格の良さと人懐っこさという最大の才能に、木手はとても助けられてたと思うよ。孤独なリーダー木手を支えてくれてありがとう(T_T)

 

甲斐くんはボールをぶつけた実行犯なわりに根っこはいい人っぽい印象があって、ペア相方イケメンの凛はめっちゃイケメン(だが怖い)みたいなイメージでした。

私は寛(とてもいきなり呼び捨て)の夢女だし寛のことが大好きだし沖縄に嫁ぐ覚悟は3回くらいしたしD2(知念、凛)は好きなダブルスコンビなんだけど、知念と平古場はお互いがお互いをまぁまぁって諭す大人ぶった感じの関係性イメージであった。

だから凛が等身大でそのまんま気が合うのは甲斐くんって認識で、凛と甲斐くんのペア扱いを素直に受け入れていたな。

 

 

そんな幼い頃の記憶がぶわぶわと溢れて全身が熱くなり目の奥からは水分がにじむ。

多感な時期に刺激をくれた比嘉中という概念を鮮やかに思い出させてくれた、3rd比嘉中のおかげに他ならないです。

 

 

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時代はDVDからブルーレイへ……

 

誰しも好みはあるだろうけど、私より先輩にあたるテニプリファンの方々は登場時から比嘉中がむちゃくちゃ好きだったんですよね。テニプリネタいける男性オタクとカラオケに行ったらダークホースのくねりダンスは必修科目であります!

あとテニミュの比嘉もみんな大好きだったw 演出変だったもん……もう、すごい変!めちゃめちゃ比嘉中そのもの!!比嘉中って変だもん‪(´∀`) ‬♡

精神的に大人だと比嘉の愛しい部分をすぐに拾い上げてわかってあげられるんだろうなぁ。

 

私の中でも、比嘉中がいつのまにか愛しい可愛い人たちになっていました。長年テニプリという作品を積み立てていくうちに印象が変わったのだと思います。

 

 

テニプリのすごさは読者を飽きさせない緩急にある。

やっぱり、いい子ちゃんばっかりな優等生作品なんて見ててつまらないと思う。

許斐先生は人間味あふれる方なので、生み出すキャラクターの個性も豊かな漫画家さんです。サプライズ好きな先生らしいハラハラする演出とともに生まれた、比嘉中というダークホース。

私が愛した「比嘉中」像は、原作、アニメ、ドキサバ、OVA、ペアプリ、そして1stテニミュなどのコンテンツからアウトプットされたイメージで築かれてきました。

 

そして「テニスの王子様」の原作は全国大会にさしかかり、各校がしのぎを削る中、ストーリーに波を立てて色や味をつける役割として登場したヒールが比嘉中

その「ヒール」にまでこんなにも愛しいキャラクター性、そして大量のファンをつけるとは、まさに脱帽です。

 

 

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「どこかで比嘉中をお見かけしましたらよろしくお願いします」という中村太亮さんの、キャラクターが生きているような比嘉中のさらなる出番を願っているような、絶妙なコメント力の高さに感激します

 

全国出場は長年日の目を見なかった比嘉中がやっと掴んだ光だった。

南海に囲まれた島から本土に渡って「一旗揚げてやる!」と彼らが抱えていた反骨精神。

比嘉中をヤンキー扱いしてはいけないけもしれないけど、マイルドヤンキーって地元のお祭りには真剣に熱くなりますよね、それと近いものを感じる。荒くれ者たちの有り余ってくすぶったエネルギーを「テニス」という光の道に導いた木手は、中学生なのにとても立派だと思います。

 

そして自身が実際に沖縄に足を運んでみてはっきり感じたことが、「綺麗な土地で育った子の美しい心」みたいな部分だった。土地が綺麗、そんな場所に住む人の心はもっと綺麗。

人っていくら口で悪ぶってても荒々しくても、根っこの本質は滲んでしまうと思う。

比嘉中の子たちからしてみたら、「本土でぬくぬく育ったいい子ちゃんなおまえらとは違う!」って他の学校に対して思うのかもしれないよね。監督の卑怯な采配に従ってしまうある種の汚れない白さもある(頭のいい木手だけは、監督の倫理に反した戦法を呑み込んであえて選択していたんだろうけど)。

 

そんな背景を汲んだら、手段を選ばない比嘉中の子たちをとても責められない。俗っぽい紳士的な男前にしがみついたかっこよさよりよっぽど潔い。

罪を憎んで人を憎まず、芯の通った強さを持つのが比嘉中だと思っています。誤解されやすいけど。

比嘉中は、不器用な人たち。

 

 

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今や幻のDVD

 

最初の印象が怖いと、裏側を見たときに印象がよくなるって心理学でもある。ギャップ萌えというやつ。

だから比嘉中は、可愛い人たちです。

 

彼らも少し覗き込めば他の中学生となんら変わりない日常を送っている。トリッキーな癖は強いけど、普通の子供たちなんですよね。

 

木手のリーゼントにペットのピッキー(鳥)が埋まってしまって、名前を呼んで戯れていたり(妄想)(可愛い)

 

凛の日課がおばぁの肩たたきだったり、小さい女の子の風船取ってあげたり、おばぁっ子ゆえに沖縄なまり強かったり(いい子いい子)

 

甲斐くんの苦手なものが女の子の涙、嘘をつくことだったり(優しすぎて女を苦しめるだめんず予備軍)

 

寛が片親だったり(お父さんがわりもこなすしっかりしたお兄さん、虫苦手ってギャップが可愛い)

 

田仁志くんが9人兄弟ゆえに飢えていたり(そら飢える)

 

不知火が趣味1円玉貯金だったり(お金を大切にするのはいいことだけど、女の子のムダ毛もめっちゃチェックしてそう)

 

新垣の顔が違ったり(なんでアニメ版とイメチェンしたん!? 新垣は隠れモテ男だと思う)

 

 

 

私は子供の頃に比嘉中に感じた「怖い」という印象を大切にしています(T_T)

大人になってみるとつくづく思い知ることですが、まだクリーンな青い時代に感じるドキドキワクワク、怖い、悲しい、体験や刺激ってどんな高級なものにも敵わない価値がある。

大人たちは口酸っぱく経験を大切にしろだの言ってたけど、やっぱりそれは過ぎ去って初めて気がつくことで。

 

私にとって、子供の頃に比嘉中へ抱いた感情は宝物です。

これは生涯なくすことはないでしょう。みなさんにも青春時代に大好きだった作品ってあると思いますが、それが私にとってテニプリです。「テニスの王子様」をリアルタイムで読んできて、一緒に成長できてよかったと思う。

だから比嘉中がずっと大好き!薄っぺらい言葉ではなく、比嘉いいなぁ!ってこみ上げるものは内側にある本物の気持ちって自負があります。年月を経てさらに更新されていく「比嘉中好きだなぁ~」という想いは、もっともっと大切にしたいなと感じます。

 

私は長い年月と自身の成長をもってやっと比嘉中が「可愛い人たち」って気づけるようになりましたo(^o^)o

それって原作の力だけに限りません。さまざまなメディアミックス展開の中で、キャラクターが持つ違う一面をわかりやすく見せてもらえたおかげです。

 みんな大好き、比嘉中o(^-^)o

 

その中でテニミュの存在は大きかった。

トリッキーで個性豊かな1stの先人たちが大好きだったから、彼らがテニプリ愛を持って作り上げてくれた比嘉中をファンは愛して、だから比嘉の人気は世間的に認知されて底上げされたように思う。 

 

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南の島から来た刺客

 

3rd比嘉中は、さらに原作ファンをうならせてくれました。

どのキャラクターも可愛い。わー!って興奮する。そこにいるー!(?)って思う。

表面的なものではなく、キャラクターに対してイケメンさんやなぁ~と感じていた子供の頃の生々しい気持ちがぶわって蘇って身体中が熱くなって興奮する。その感覚はやっぱりすごく嬉しいです。

私はこだわりの強い面倒なオタクなので、ちょっとでも違うなって感覚を察知したら、あーイケメンさんやオタクの心を使ったお金儲けなんだぁって白けてもういーや……ってなってしまうし、観なくなってたと思う。

別にお金儲けって大前提は当然ですしわかってるんですけどね!

 

私が大切にしているのは「テニスの王子様」にワクワクキラキラする気持ちなので、それをないがしろにされるととても悲しい。

勝手に盛り上がっていることですが、作品に対して一気に冷めるのはつらい(T_T)

 

 

比嘉中って決して表面的な、紳士的な、一枚岩なイケメン集団ではないように感じる。

3rdは私の愛した比嘉中そのものだったように思いました。

このキャラだったらどうするかな~って第三者視点の意識と、役者さん本体がキャラとシンクロした部分の意識が両方ある。テニプリが業界で流行した要とされている膨大で細かいキャラクターのプロフィール、ギャップ感を調べてネタに取り込んで、愛情を持って取り組んでくれてるのがわかる。

だから素晴らしいものを見せてくれた俳優さんたちも好きになる。そういう人たちはいろんなファンのみんなからも愛されると思う。

好きなものが増えてほんとうに嬉しい(^_^)a

 

3rdの演じてくれる比嘉中を大好きになれたから、終結に向かっていくことがすごく寂しくて……(T_T)泣き泣き

泣き泣き。・°°・(>_<)・°°・。

 

 

 

いてもたってもいられずに長々と綴らせていただきました。

このような長文にお付き合いいただいた方がいらっしゃったら、オタクの嘆きに貴重なお時間をいただきありがとうございました。

 

 

何が言いたいかというと、これだけ。

素晴らしい解釈で比嘉中を構築してくれた3rd比嘉中のチームワークと努力、関わるスタッフさん、原作者の許斐先生に感謝を捧げます!

チムパ ぁぁ〜楽しみですo(^o^)o 

 

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ザワワ