【観劇感想】3rdシーズン ミュージカルテニスの王子様 青学VS四天宝寺
学園祭の王子様にDS版として四天宝寺が追加されたとき、白石のたたみかける隙のない口説き方と私服のストールの柄ムカついたなぁ。
そんな懐かしい気持ちを思い出しながら、四天公演のレポをしたためております。
3rdシーズン ミュージカルテニスの王子様 青学VS四天宝寺公演を観劇しました
3rdシーズン ミュージカルテニスの王子様 青学VS四天宝寺
テニミュ歴は記憶に霞がかるほど太古の昔に遡ります。
テニプリが全日本テニヌ振興会から叱られて、「もはやテニスじゃねーからタイトルをテニヌの王子様にしろ」と激おこされる以前、ファースト時代の、である。
※私は当時このテニヌのくだりに爆笑し阿鼻叫喚した。
作者たしけ神はテニス経験者なのに全日本テニヌ振興会からこんなクレームを受けて一体どんな気持ちだったのか考えるとどうしようもなく苦虫を噛んだような気分になる。
むしろテニスがテニヌだったのでは?と逆クレームをつけたくすらなってくる。逆ギレする若者のごときカルシウム不足である。今日からきさまは全日本テニヌ振興会だ。ゆえに私は今でもたしけ、そしてテニヌの王子様を愛し続けている。
※もちろん、このような団体は実在しません。
私はテニプリ(テニスの王子様)原作ファンなので、テニミュや俳優さんの専門ではないです。なのであくまで一般男子の感想としてテニミュを観たよ!という意味合いで備忘録を刻ませていただきます(ファンの子が怖いので保険をかけるスネ夫的思考)。
四天は女の子に人気
1stの記憶しか引き合いに出せない老害化石オタクで申し訳ないが、四天は人気校である。
夢女や腐女子(オタク的な角度でコンテンツを支持し、お金を落とす女性オタク層)、そして一般ファン(ジャンプや空耳を通してテニスを純粋な面白さ、ネタ双方の軸で愛する層)の隔てなく、全体的な人気を博している人気の学校、それが四天宝寺中だ。とはいえ四天はテニプリ全盛期では後期の学校なので、実質女性ファンの方が多そう。
公式が黙認しているとはいえ、事実上の無断転載である空耳を嫌う層が多いのは承知の上だが(俳優さんの演技をネタとして小馬鹿にされていることも女性ファンを逆撫でている要因)、テニスが積み上げてきた深い歴史を語る上で空耳は外せない要素だと思うので明記させていただく。
テニミュブレイクきっかけの裏には、空耳の大爆発がある。今の言葉を借りるならば「バズる」である。
ニコ動での空耳がバズらなければ間違いなく、テニミュは狭い女オタク村の一コンテンツとして儚い生命を終えかねなかった。
今のように青学が全国大会を3回制覇するまで続き、業界の金字塔となり、才能溢れる俳優さんがテニミュをきっかけに世へ排出されることもなかっただろう。
それほどまでに1stはクオリティの稚拙さがひどかった(あくまでも1stの歴史とそれを築いてくれた俳優さんたちを心から愛している上での発言)。
しかしテニミュは弄られキャラばりにその秘めたる愛嬌を世間から掘り起こされ、愛され、広く認知された。そうして今や2.5次元ミュージカルの礎を築く金字塔と呼べるほどの一大文化へと成り上がったのだから、積み重ねたひとつの歴史を憎むことはできない。
当時1stでは伝説の比嘉戦が集結を迎え、青学が次に迎え撃つこととなった対戦相手は、大阪府代表の四天宝寺中だった。
四天宝寺は大阪出身であるたしけの血脈を色濃く受け継ぐ。とにかく濃ゆいのがこの四天宝寺で、関西人らしく個性の爆発した校風は多くのファンを引きつけた。
四天とテニミュ、相性は抜群で、奇抜な演出や楽曲も相まってテニミュの四天宝寺戦は全体的にとても楽しい。
何より四天宝寺はイケメン揃いだった。
おもろいんにイケメン、モテない要素がない。現実世界で関西出身の男性がモテるのと同じ理由であるからに、オタク界の四天ファンの子はリア寄りの子が多い印象(あくまで私の目から見て)。
本公演やドリライの楽しみ方もみんなが和気あいあいキャーキャーしていて、とてもいい空気で楽しい。
\ホホホイホホホイホホホイホイ/
1st四天宝寺の校歌は曲の合間に上記の合いの手が入るのだが(元ネタ:ドリライ)、この楽曲はオタクのカラオケ必修楽曲である。オタクと男女混合カラオケに行くと99.9%この曲が入る。
また、男オタは比較的氷帝学園が好きだが、女オタクにモテたいならば四天宝寺の校歌を歌えるようにしておくべきだ。普段はテニプリを好きってことを黙っている女の子がとてもいきなり親近感を持ってくれてめちゃくちゃ沸くこと間違いないし、女オタクにチヤホヤされる。女の子はだいたい白石が好きだからである。白石のコスプレをできれば、なおよろしい。モテる。知らんけど。
だからこそ、だんだん普通に上手くなっちゃったりイケメンになっちゃうのがテニミュらしさが薄れるようで寂しくもある複雑なファン心理があった。
四天くらいの時期は空耳できないほど上手いキャストさんが増えて、そうなってくる、1stのときもあったんだけど。いいことなんだけどテニミュらしさが抜けていないか、そこが注目してしまうポイント。
四天宝寺中は白石蔵之介がつくる
グッズの売り上げ高比率などは詳しくわからないが、四天宝寺はそれほどまでに女性オタクの支持が厚い学校なのだという空気はひしひしと感じている。
そんなこんなで四天宝寺といえば女性人気、白石蔵之介の存在を無視できないだろう。
白石蔵之介という男はめちゃくちゃイケメンな四天宝寺中の部長であり、顔と性格がいいのですごくモテている。苦手なものは「逆ナン」、という鼻にかかったリア充爆発しろクソ発言をするものの、彼がモテてしまうのは逃れようのない事実なのだろう。
個人的にも白石はけっこう好きなキャラで、イケメンが苦手な私にとって鼻持ちならないパーフェクトイケメンなはずだが、彼はただのイケメンとは一線を画す。
ペットとしてカブトムシ(カブリエル)を飼育したり、金のアームを包帯の下に隠して毒手と呼んでいたり、そして致命傷は彼の口癖が「ン~~~、エクスタシィ!」、という悪癖にある。
このように白石蔵之介(ノスケ)は変人というより変態であるからに、イケメンを台無しにする変態要素で男性からも圧倒的な好感度を得まくっている残念イケメンだ。
1st白石人気はすごかった(四天宝寺B)。
ちなみに私も四天宝寺Bが好きだ。
四天宝寺Bのイケメンであるがオタクでもあり、オタク心を掴む視点、滲み出る変っぷり、演技はすさまじかった。まさに白石蔵之介とは、常人でありながらもまごうことなき変人であり、白石はイケメンだがどこまでも変態で、白石でしかないのだと思う。
やはり3rdの四天戦で最も期待したのは白石のキャストの仕上がりであったし、白石が白石でなければ個人的にはダメだと思った。
白石はイケメンだが、ただのイケメンに演じられたらカルシウム不足の若者ばりにキレてしまっていただろう。それほどまでに単なるイケメンは私の鬱蒼としたオタク心を逆撫でるし、白石蔵之介とはとても奥の深いキャラなのだと思う(ゆえにこれほどまでに深く愛される)。
逆に白石さえ白石ならば、今回の四天イケてるとも思った。
結果的に白石は白石であった。
四天宝寺中を代表する名曲「エクスタシー」は難易度が高いと素人目でも感じるが、高い身体能力、ダンス技術とリズム感、歌唱力、つよい顔面偏差値で、見事に白石蔵之介を演じていた増子敦貴さん。
何よりハイタッチの仕方がまじで白石で爆笑旋風を巻き起こしてしまった。白石のハイタッチがおもろいらしい、とは有識者の方から事前情報を得ていたが、まさか人気キャラ白石のハイタッチが運良く垣間見れるとは思わず。
ハイタッチとはアンコール曲の最中にイケメンがオタクに歩み寄り触れ合ってくれる慈善行為の一環であるが、普通は「キャーキャー///」となる。
しかし白石のハイタッチがまじでおもしろおかしく白石蔵之介そのものなので、これから現場に足を運ぶ方はぜひ刮目していただきたい。
かなり白石みのあるいい役者さんを発掘してくださり嬉しい(^O^)
また、青学が青学らしさを増していて感動した。
最初は心もとなかった青学だが、太く厚みを増しているように感じました。経験を重ねて自信がついたのかな?すごい!
この四天宝寺戦、イケメン白石と戦うのがイケメン不二周助という、超絶怒涛のイケメン対決が控えている。
不二先輩は世間から男女ともにかっこいい認識を得ている大人気のキャラであり、かくいう私も学生時代は不二先輩にぽっσ(^_^;)///していたクチであったので注目キャラであった。
私は監督やプロデューサーさんではないので、ダメ出しはファンの仕事ではないと思っている。ファンの意見を集めて昇華するのは演者さんや演出家さんの役割のひとつだと考えているゆえに。
だから感想ブログにマイナスな感想は書かないようにしようということをほんのり決めている。
そんなところを踏まえてこれを書くのは心苦しいが、四天宝寺戦を観劇する前の一抹の不安は不二先輩であった。
不二周助を演じるいぶくん(今回の青学で名前を覚えているほど好き)は全国氷帝のときにズコーーー!してしまい、私が吉本新喜劇ばりに椅子から転げ落ちたためだ。(エアコケ)
いぶくんはまさに1st時代を鮮明に思い出させる逸材であった。私も友人も、いぶくんのベビレ初見からいぶくんが大のお気に入りになった。(参照:ベビレ)
でもどうしていぶくんの名前を覚えるほどになったかというと、いぶくんの技術は拙かったが、私はテニミュにおいて技術が拙いのは悪ではないと考えているからである。
いつまでも成長しないことや、キャラ解釈の方向性が原作と違うことこそがエンターティナーとしての悪手だと私は感じる。
いぶくんの不二先輩は私が幼い頃に感じていた「不二先輩」と方向性が近かったように思う。ちなみに不二先輩過激派なので不二先輩のキャストに対しては毎回好き嫌いが激しく、絶賛したりキレ散らかしたりしているのだが、いぶくんの不二先輩はけっこう好きだ。
いぶくんはSっ気はないけど優しい人柄が出ててよかったし、全国氷帝から比べると飛躍的に上手くなっていて感激した。
ダンスが求められるこのご時世。エンタメを志せばどこまででもダンスがついてくる。勝手に共感して悪いけどダンス下手人種からしたら響くものがあるよ。
原作の不二先輩はしなやかで美しいイケメンだから、普通に男の人が演じるのは難しいと思う。
テニミュの中でダンスが上手くなくてもいいキャラならいいけど、不二先輩がダンス上手くないってヤバイから、大変なプレッシャーのかかる役ですよね。
いぶくんはダンスが綺麗になってたし所作が美しくなってて、めちゃくちゃがんばったのがわかった。素人目ながらに、成長できてすごいと思った。立ち姿の雰囲気がちゃんと不二周助に近づいていた!
アヒルが白鳥へと成長するような……まさにテニミュらしい感動をもらえて嬉しかった!!嬉しいような、寂しいような(;_;)ずっきーの大石を思い出す……
10代目青学、他には大石、菊丸、海堂が好き。タカさんもいい。手塚も好きなH型手塚だし(テニミュにはH型手塚とI型手塚がいる)
あと言うまでもなくにちかくんさんのリョーマすさまじい、ふわふわのときにハート飛ばしてた。飛ばし方まじでSの極みだった。圧倒的ヒエラルキー上位者みたいな下層の民を蹴散らすアイドル芸能人オーラが最高(優秀すぎるリョーマ)。
結論、今の青学けっこう好き。
四天は財前が良かったですね!
財前はオタクにすこぶる人気のキャラだがキャラクター性を掴んでいてすごいと思った!空気が似てるし些細な行動がめちゃくちゃ財前だった。ああいう前線ラインに立てるモテ陰キャいるよね。
生意気だけど白石や謙也のことを尊敬してるのが伝わるよき財前でした。
それから、らぶるすのエンターテイメント性がすごすぎて普通に笑ってしまったし会場の空気も温かくてとても楽しめた。楽しい公演でした。四天公演は楽しいエンターテイメントです。ドリライ楽しそう!
これから観劇される方はぜひ楽しんでいただきたいですし、いぶくん不二先輩の急成長ぶりが記録されるであろうDVDを買ってください。
公演詳細
3rdシーズン ミュージカルテニスの王子様 青学VS四天宝寺
期間 / 劇場
東京: 2018年12月20日(木)~25日(火)
日本青年館ホール
大阪: 2018年12月29日(土)~2019年1月13日(日)
大阪メルパルクホール
岐阜: 2019年1月26日(土)~27日(日)
バロー文化ホール(多治見市文化会館)大ホール
宮城: 2019年2月2日(土)~3日(日)
多賀城市民会館 大ホール
東京凱旋:2019年2月7日(木)~17日(日)