比嘉中にハマったオタクによる沖縄旅行レポ
古宇利島のビーチにて
◾️比嘉中の面影を探しに沖縄へ
テニスの王子様に出てくる比嘉中が好きです。
青学、氷帝に次ぐくらい昔から大好きです。
そしてイケメン枠ちっくで女性人気の高い甲斐裕次郎×平古場凛のカップリングが好きな腐女子であります。
記憶を辿ってみれば、テニプリ伝説のひとつ・恋愛シミュレーションゲーム『ドキドキサバイバル 海辺のSeacret』で甲斐くんが凛ちゃんにデートの段取りについて口出ししていた辺りからこのペアが好き。
合縁奇縁は見てわからず。
不思議なことに沖縄に行くと決めたのは比嘉中に再熱するより前でした。
たくさんの人が大絶賛する沖縄は素敵な場所に違いない✨と思っていたのでいつかは行ってみたかったのですが、なかなか踏ん切りがつかず……o(^o^;)o
そんなあるとき美容師さんからたまたま沖縄旅行の写真を見せてもらいまして、時期もぴったりだったので思いつきで友人に連絡を取っていた。
わたしは普段から狭い交友関係で生きている根暗引きこもりオタクなので、プライベートでは気が合う人としか泊まりの遠出をしたくないのですがこれもまた偶然、最近たまたま海外から帰国した悪友のパウラさん(Dオタ・元コスプレイヤー)を誘いました。
こういった巡り合わせを考えると「縁が重なる」ということを考えてしまう。
パウラさん。美人だがわたしの友達なだけあってキテレツおもしろ人間。
甲斐くんと凛ちゃん
結果的にオタクを爆発させた状態で比嘉中の面影をなぞる楽しい旅となりました。パウラさんありがとー♡
他の方の旅行レポなんかを見るのが好きなので、わたしも沖縄聖地巡礼旅行について記録に残しておこうかと思います!
わたしはいまこのブログを書きながら、太陽の島(うた:甲斐ゆうじろう)を聴いて泣いています。沖縄に帰りたい(;O;)
・今回の旅のルート
・比嘉中好きさんにおすすめのスポット
・これは食べて欲しいグルメ
・個人的に感じたこと
・沖縄戦について(※閲覧注意)
◾️都会的な南部、田舎な北部
平日休みを使い、2泊3日のコンパクトなプランを考えました。
わたしは初の沖縄で、パウラさんは離島にのみ滞在の経験があったので、本島の名所を抑えるスケジュールに。
行ったことのない土地は心配なので、事前にいろいろ調べてしおりを作りました。
会社で印刷したしおり。上司に許可取得済み。
比嘉中と沖縄料理が大好きなので沖縄のことを調べて知っていくのは楽しかったです。とても充実した時間でしたよ(^-^)※柳生比呂士
1日目 北部〜恩納村・古宇利島〜
那覇空港めんそ〜れ!
那覇空港に降りたった瞬間から6月とは思えない熱気に包まれる。地面の奥に潜むマントルの熱がジリジリと伝わってくるようだ。ぐお、おおおっおおだおo(^-^)o
空港を出た途端、しめった潮騒の風が髪を抜けていく。
本州との気温差はそれほどありませんが、沖縄の湿度は80%ほどで高温多湿。同じ日本に属しながらも本州とは違った亜熱帯の風を感じることができる。
こんなささいなことからも、1879年の琉球処分まで沖縄が日本と別の国だったことを肌で知ることになります。
レンタカーと道端で出会った野良猫
那覇空港の近くでレンタカーを借りました。
2泊3日満タン返しなしでひとり¥8,500ほどなので、運転できる方はぜひレンタカーを借りることをおすすめします。
道中のドライブがすごく気持ちいので☀️
ドライブ中は美しい海がずっと見えている アゲ⤴︎
沖縄本島は海上輸送路として都市化した那覇市を中心とした南部と、のどかな自然の風景を残す北部に分かれています。
那覇市から高速に乗り島の西側を北上しつつ、おんなの駅、琉球ガラス体験、美ら海水族館、古宇利島ビーチへと続きます🚘
◾️おんなの駅
観光名所のひとつ・本島中腹の恩納村にある「おんなの駅」は名産品が集まった道の駅です。
観光向けの施設ですがお手軽に沖縄を感じることができるので、食べ歩きやおみやげ購入におすすめ!
美味しすぎてすぐ消費したかき氷
◾️琉球ガラス体験
琉球ガラスが大好きで絶対欲しいと思っていたので、体験コースを予約しました。
カマドがめちゃくちゃ熱かった!吹く棒は職人さんと間接キス!
職人さんがツボって2人で盛り上がった。
一見怖そうだった職人さんは優しかった。
我々は真面目に説明を聞いて影でふざけるタイプだけど、説明を真面目に聞かずに表立ってふざけるタイプの比嘉中3年2組の2人は社会見学で琉球グラス工房に入ってふざけて叱られたりしていたのだろうか。
などと考えながら真っ赤なガラスと股間を膨らませる。管を吹きながら、わたしの心も真っ赤なガラスのように怒張していた(早口)。
火がボーボーなので体験のときはズボン着用をおすすめします。
購入すると¥2,000ほどの製品が体験料を含め2倍ほどと割高になりますが、自分で色や形を選べるのでこだわりが強い人(わたしのような)にはおすすめです。
自分で作った珠玉の逸品には愛着がわきますし、琉球ガラスで飲むオリオンビールはすっごい贅沢だ。
作ったよ、9割職人さんが
◾️美ら海水族館
凛ちゃんの行きたいデートスポット「水族館(ジンベエザメを見たい)」はつまり、県内で唯一ジンベエザメを飼育している施設「美ら海水族館」を指す。
凛ちゃんが足を運んだ(可能性が高い)土地を歩く……四肢は高揚感に震え、珊瑚が積み上げた大地をしっかり踏みしめた。
微笑むシーサー、咲き乱れるアカバナー(ハイビスカス)……オタクの興奮値は次第に上り詰めていく。
シーサーと同じポーズをとるなど中2男子と同じ思考である。
ギ、ヤァァー!!!
しかし待ち構えていたのは巨大な砦……触れ合いコーナーだった。
大阪の巨大水族館「海遊館」では最後の仕上げとばかりに用意されている一大アトラクションなのでかなり戸惑う。
沖縄近海に生息するめずらしい海の生物たちが水槽に並んでいる。数や種類も豊富で、この場所ならではという展示には多くの人が集まっており、比較的自由に生き物と触れ合うことができるようだった。
わたしはヒトデが苦手なので(星の形をしてるから)苦痛の時間だったが、やらずの後悔はしたくないので接触。感触はたくあんの表面に似ている。
以下は動画に収められていた一部始終の会話です。
アユム「ああああ〜勇気すごい勇気すごいヤバイヤバイヤバイヤバイち●ち●ヤバイ異種姦勇気メンタル強すぎる」
パウラ「ぬるぬる。あ、こっちいく?」
アユム「かわいそうチョコチップ取れちゃう(ヒトデにチョコチップがついてる)」
パウラ「あっナマコが轢かれた」
アユム「感想は?」
パウラ「感想か、気持ちよかったね」
そして事件が発生。。。
記念写真のシャッターを切る係のお姉さんに、「手に持ったものはそのままで、ポーズ取りましょうね」と言われ違和感を覚える。
なぜならわたしが握りしめていたのは甲斐凛ぬいだったのだ。
一般人に擬態して生活している隠れオタクの経験からして、一般人はキモィものを見つけても普通に見落とすか、キショィ人に関わりたくないからスルーすることが多い。
わたしはテニミュの比嘉の俳優さんやファンの子がよくやっているガオー(シーサーらしい)のポーズをした。
そこでお姉さんは何か確信を抱いたように声を張り上げた。
お姉さん「比嘉中ですか?(音量|||||||||||||||||||||||||||)」
アユム「アッハイ」
わたしの心臓は爆ぜ、だんだんゆっくりとした鼓動に変化する。動揺した人間の心臓の動きである(HUNTER×HUNTERでセンリツが言っていたのでこれはリアルガチだと思う)
お姉さん「私は四天宝寺です!!!!!」
この間お姉さんとのやりとりは3秒ほどだったが、わたしは「うふふ」というよくわからない曖昧な笑い方をしてジンベエザメの腹から這い出たのだった。
本当は「デュフフw我もwテニクラですぞww」くらいのきりかえしをしたかったが、あのように親子連れやカップルに囲まれた超絶アウェーでそのような自爆行為は万死に値するため、苦肉の策でありました。
お姉さんすみませんでした。
この時点でかなり疲弊してしまった。日本の南の果てにもテニクラが……たしけってすごい!沖縄の洗礼を受ける。
りんちゃんが好きなジンベエザメ。でっかい!
でかいもの=かっこいい という短絡的でピュアな思考がカワィィ
ひっついてるコバンザメがかわゅぃ
甲斐凛がゲラゲラ笑いながら写メる水槽
◾️古宇利島
古宇利島は沖縄北西に位置する小さな島で、島の間にかかる橋はドライブウェイとして人気です。また、透明度の高い砂浜は県内でも人気の海水浴スポット。
ここの星空を見たら他の星なんて見れなくなるさ〜と沖縄の方に紹介してもらって宿を取ったんですが、残念ながらこの日の夜は曇っていて星は見れなかった><
また、古宇利島北部にある「ハートロック」は景色の名所として人気です。
甲斐凛がお散歩してそうな道
獣道を抜けるとひっそりとしたビーチが広がる
ヤギが歩いてたり、犬(野良)が歩いてたり。。。島にあるのはサトウキビ畑と道だけ。
ヤギ
海と自然のシンプルな景色が続くのどかな島を一周するだけでとても素敵な時間でした。
甲斐くん「ハートロックを見ると幸せになれるらしいさ〜」
凛ちゃん「クセェこと言うなやぁ〜」
透き通るような濁りのない海、サンゴや色とりどりの魚や不思議な生き物が暮らす岩場は絵に描いたような沖縄!
感動の景色でした。
小魚が泳いでいます。その他にも見たことがない何科目なのかわからない生き物がたくさんいる。
古宇利島って島全体が不思議なハッピームードに包まれているんですよね。
そういうのってありませんか?ここなんとなくいいなって。ありませんかね?おやおや困りましたねσ(^_^;)※柳生比呂士
きっとそこの岩場に人魚が腰かけてるな
甲斐くんの行きたいデートスポット「ビーチ(人魚を探しに行きたい)」は、こんな美しい海岸をお散歩したいってことなんだろうなぁ。甲斐くんっておバカそうに見えるけど気持ちの上では真面目だしとってもロマンチストで天然たらしだと思う。
絶景が広がっていたのでぜひ行ってみて欲しい場所です!
◾︎民謡居酒屋
夜ご飯は車で20分ほどにある民謡居酒屋を紹介してもらいましたが、そこが当たりでした!
民謡居酒屋は県内にいくつかあるそうなのですが、沖縄料理に舌鼓を打ちながら三線の生演奏と生歌を堪能することができます。
演奏の最後はお客さんを巻き込んで「カチャーシー」を踊るのですが、お客さんいじりがすごくて強制参加させられる!
踊るの下手ってディスられるし(事実である)ほぼイジメだった( ; ; )パウラさんはダンス経験があるので上手かった!
息子さんとお母さんの親子が織りなす歌と演奏、見事でした。
「カチャーシー」は「唐船ドーイ」「豊年音頭」などの曲に合わせて、男性は拳を作り、女性は開いて、頭の上で窓を開け締めするように手を振る宴の締めの踊りです。
翌日、国際通りの居酒屋さんでダル絡みした宮古島出身の18歳男子高生に話を聞いたところ
島(離島)出身の子はおじぃやおばぁに習う。
那覇出身の子は学校の授業で習う。
との情報を得たので、つまり比嘉中の子はみんなカチャーシーを踊れる!ってことが判明して興奮がやばかった。
ていうか「唐船ドーイ」とか寛(知念くん)が歌っててCD出てるもんね!寛結婚して(;O;)
甲斐くんは先頭を切って踊るタイプだし、おばあちゃんっ子な凛ちゃんは踊るのが上手いんだろうな。あー興奮でちんちん痛いよ;
「週8回くらい来てる」とイジられてた常連のお客さんが途中で乱入してくれたんだけど、その踊りがまじで上手いし圧倒的存在感がヤバくて……
もう100回くらい動画見返して死んでる。もうだめだ。推せる!
今回の沖縄旅1の笑いをありがとう!
しかもそのときの動画を例の高校生の男の子に見せたら、
「たしかに踊り方の癖ある人いますね……あーでもこんな感じ……あっ!これはふざけてますねww(スーパー沖縄弁)」
って半笑いで言われてて本当にいい思い出をありがとう。
若者の純粋な半笑い、オモロッピ。
泊まった宿。推しですけべな妄想をしよう
ビーチは海が綺麗!水が冷たかった
2日目 南部〜青の洞窟・ひめゆりの塔〜
◾️青の洞窟 スキューバダイビング
スキューバ最高でした( ; ; )ハマりそう……!
恩納村の「青の洞窟」は絶景で有名なスポットですが、本当に最高で( ; ; )
命を預けるインストラクターさんと記念撮影よ!すっぴんで挑む(本気)
サンゴで埋め尽くされた海底を覆う透明度が高い海水は光の反射で紺碧に輝き、色とりどりの魚があちらこちらで泳いでいます。
太陽に照らされた自分の影が海底にできる様子が、空を優雅に飛んでるみたい。
海の中の世界!リトルマーメイドが大好きだから興奮しました。
まさにこの世の楽園、竜宮城だった。
魚かわいい みっしり転がるウニに気を遣いながら撮影
どうでもいいけど目視できるほどプランクトンの量がヤバい。
海の中は声が聞こえないのに興奮してめっちゃ喋ってしまい海水を大量に飲んだので、つまり私の口にもプランクトンがいっぱい入ったことになる。シロナガスクジラになった気分だ。
海から上がったとき、塩分過多、今自分の顔をなめたら塩味だとパウラさんと語り合った(?)。
あと喉がカラカラになった!遭難したとき海水を飲んじゃいけないって本当なんだぁと感動。
青の洞窟内から見上げる空は形容しがたい美しさ、、、はわわ(^-^)
ただ、度胸があって運動神経の良いパウラさんが心理的な緊張感から青の洞窟の中を潜れなかったので、わたしだけ奥に入ることになりました><暗くて深かったからね;
明るい場所に出たら平気になって楽しめたみたいだから本当によかった!申し訳ない;
またリベンジしたい!!!!><
インストラクターさんが「潜るのに泳げるかは関係ない、大事なのはメンタル」と言ってたから、閉所・暗所・高所恐怖症の方は難易度が高いのかもしれません。。
海の中を泳ぐと自分が高い位置にいるような錯覚になるからなんとなくわかる。
わたしは田舎育ちだし狭くて暗くて高い場所好きだし泳ぐのが得意だけど、海に入った瞬間は不思議と緊張を覚えました。大いなる海だ;
昔からいろんな本番前にやる緊張を殺す方法(死ぬよりマシ!って思いながら深呼吸)で切り替えたら呼吸ができるようになったけど、パニック状態だと酸素があるのに息ができなくなるのは本当に不思議ですね;
海底のようす あの間通りたいな
青の洞窟は綺麗な景色として有名なのでボートで巡るツアー、シュノーケリングなど色んなプランがありますが、わたしたちは船で岬の先まで出て青の洞窟付近を潜るプランを申し込みました。
沖縄はどこも中国の方で賑わっていたのですが、スキューバも大人気でした。周りから聞こえるのは英語と中国語ばかりでここは中国か?
外国の方も沖縄の綺麗な海に潜りに来ると聞くのですが本当なんだなぁと実感。
青の洞窟はものすごくおすすめです!沖縄に行ったらぜひスキューバをやっていただきたいです。
初めてだったのでちょっと怖かったのですが、すぐ慣れてもっとやりたい!って思うはず。
スキューバをすすめてくださった美容師さんに感謝です。ええ場所や〜
比嘉中の子らはこんな素敵な場所を素潜りでスイスイしてるんだなぁ~
3日目は国際通りや空港でおみやげを爆買いして終了🌟
◾️比嘉中好きさんにおすすめのスポット
ハイビスカスと美女。凛ちゃんにもハイビスカスがよう似合うと思うで
自然風景がおすすめ。
北部へと続く海岸線、ハートロックに続くサトウキビ畑、岩場のビーチ、あぜ道で野草のように咲き乱れるハイビスカスなど、フォトジェニックな場所が山ほどあります!
ドライブがてら足を止めて自然を堪能していただきたいどす
インスタグラマーごっこ。腕のコ●ドームみたいなゴムは甲斐凛の好きな色
美しい景色の中で生まれ育った比嘉中の子たち。
こんなに綺麗な場所で育った子の魂が、美しくないはずがない!と強く感じるに違いありません;
あと、国際通りのドンキ。
暇を持て余した甲斐凛が溜まっているはず。
コ●ドームを買っているはず(友人へのプレゼント。蓄光)
国際通りから一本入った平和通り。甲斐凛がブラついているかもしれない☆
◾️これは食べて欲しいグルメ
・沖縄そば(ソーキそば)
・りゅうぴんのかき氷
・三ツ矢本舗のサーターアンダギー
・県民ステーキ
地元の人に話を聞いてふらっと入ったお店ばかりだけど、間違いなく現地の人に聞いた方がいいお店に行ける。
わたしたちは知らない人でもガンガン話しかけるタイプなので、近場の店を聞きまくって臨機応変に予定を変更しました。それがよかった✨
◼︎個人的に感じたこと
北部がよかった。
でもひめゆりも国際通りも満足度が高い。全部楽しいし回りきれない。離島にも行きたい。
結論、また絶対に沖縄に行きたい。
書こうか迷ったけど、沖縄戦について備忘録として感じたことを残します。
※この先は少しオカルト&沖縄戦に触れるので苦手な方は飛ばしてください※
◾️ひめゆりの塔
2日目、斎場御嶽に行く予定だったけど「ひめゆりに行きたい」というパウラさんの一言で急遽ひめゆりの塔に行くことになった。
その手のものが苦手な子や興味がない子には強要できないので嬉しかった〜〜(>_<。)
ややオカルトな話になってしまうけど、戦跡等の名所は夕方以降には訪ねないようにしています。この時はまだお昼過ぎだったし歴史が好きなので、軽い気持ちで快諾した。
結果、行って本当によかったです!!
行かなかったら旅の重さが全然変わっていたなぁと思う。そんな感じで不思議な場所だった。
大東亜戦争か……しみじみ考えながら施設へ。
学生の頃は近代日本史を専攻していたし興味はあったけど、当時は受験に向けて時系列をなぞるだけで終わってしまったので、大人になってから歴史を学び知ることがとても多い。
沖縄戦は歴史の参考書の中だと、たった1ページほどで説明が終わってしまう。
この辺の軍の自決強制性の表記は問題になっていたりもする。
お恥ずかしながら沖縄戦に対する知識は、恐ろしい火炎放射器の映像資料を見かけたことがあるくらいだったので、実感がわかないというのが大きかったのです。
あとひめゆりで心霊体験をしたって話はよく聞くけど、ただ単純に歴史の跡をなぞって亡くなった先人たちを弔おうという気持ちだったから、怖い気持ちは少しもなかった。
これは、北部のさとうきび畑
でもやっぱり気のせいかもしれないけど、島の南部に近づくにつれて空気がどことなく重苦しくなって行く。
天気は晴れなのにどこかどんよりしていて、美しいはずのサトウキビ畑にはなんとなく目を向けられなかった。
周りは観光地化しているのにね。
北部の空気と違うのが不思議としか言いようがない。ひめゆりの塔周辺の空気どこかで……、と考えたら、長崎の平和公園の空気に似ていると思いました。不思議なほど静かでひんやりと澄んでいる。
「空気が違う」って感覚は、歳を重ねるたびに自分の中の確かなセンサーに何かが引っかかっているんだと確信するようになった。
沖縄は本当に色々な意味で不思議な場所だと思う。都会では必要がない第六感が敏感になるのかな???
献花の祭壇の先にあるガマ(自然にできた防空壕)はただでさえ禍々しいオーラを纏っていた。
戦火の真っ只中、特に持久戦は悲惨なことになると聞く。
こんな暗いところで年端もいかない女学生さんが連日連夜看病を……と思うとそのときの怖かった気持ちを考えずにはいられない。
献花を終えて手を合わせて資料館へ。
展示パネルや映像をひとつずつチェック(パウラさんもわたしも読み込むタイプ)。
大東亜戦争末期に発生した沖縄戦は国内最大の地上戦へとなだれ込み、戦没者は20万人にものぼるそうです。その多くが沖縄の民間の方々。
とはいえ数で言われてもよくわからないなぁと思う。
東日本大震災で犠牲になった方が約2万人、その10倍だと考えると、想像がつかないほどの犠牲だと感じる。
パネルや動画の証言、続いて犠牲となった生徒さんひとりひとりの紹介と死因が記されたパネルや手記展示のある鎮魂の間へと続く。
鎮魂の間の空気は凄かった。気を強く持っていないと病みそうに重苦しい。
これまで色々な戦跡を訪れたけど、いい意味でありのままの凄惨さを知らせる展示は胸に響くものがあり、圧巻の演出でした。
発見が、「ひめゆり」の生徒たちが村で合格者が1人でるかでないかという難関師範学校に受かった優秀な子供たちということだった。
VTRの中の生存者の方はみなさん知性の溢れ出る話し方をされていて、こういった方々の尽力があってこそ、歴史を刻む上での重要な施設が生まれたのだと思う。
今もまだ残るいろいろな社会問題は、ぜひひめゆりに足を運んで、自分の目で真実を確かめて欲しいなと思った。
ひめゆりが歴史的要所とされているのは、ただ可哀想だったことを伝えるだけではなくて、助かる余地のあった命がたくさんあったこと、追い詰められたときの人や戦争の、愚かな部分を示唆しているからだと思う。
どうして大東亜戦争を反省しなくてはいけないのか、どんな人が志を持ち戦って、誰がどうやって翻弄されたのか。わたしたちはその仕組みに気づいているのかな??わたしもまだ考えなくてはいけないなと思った。
大東亜戦争のことを調べるたびに、わたしは民間人の手を強制的に借りなければならなくなった時点でその戦争は負けていたのではないかと感じてしまう。
そして子供達への教育は国の幹を担う大切で繊細な部分だと考えさせられる。
色んな考えの人がいるし、声を大きくして言いにくいことなのかもしれない。
こんなに戦争について深く考えたのはひめゆりを訪れたからだろうなぁと思いました。
うろ覚えで申し訳ないけどとても印象的だった生存者の方のVTRの言葉
「私はもうこの歳だけど、友達はいつまでもあの頃の17歳のまま微笑んでるんですよ」
「国は国民を守ってはくれない。国は国を守るけど、人は絶対に守ってくれない。だから戦争はいけない」
お説教のように平和を大切にしようと言ったって響かないのは仕方がないと思う。
やっぱり身近な体験にまで落とし込めないと、人間って実感できないものだ。
ひめゆりに刻まれた記録が、当時10代のうら若い学生さんたちに降りかかった壮絶な経験だということを伝えてもらうことで、わたしはある種の現実味を覚えた。
原爆ドームで大きな鉄が曲がっていてもよくわからないけど、女学生さんのお弁当箱がそのまま炭になっているのを見たときが一番苦しかったのと似てた。
こんなことがおばあちゃんたちの代にはっきり現実として起きたんだなぁ。
感情移入して展示を見ながら泣いてしまったし、施設を訪れてからは世界の見え方が変わったように思います。
そして余談だけど、展示の中でちょっとオカルト的なことを体験した。
えっまさかっていう気持ちでしたが勘がそこそこ当たると信じているので、自分の中ではそうだったんだなぁと思ってる。
パウラさんも同じ場所でゾッとしたと言ってたからびっくりした(^-^;なんてことないパネルの前なんだけど
詳しいことはわからんが純粋な感じがしたし、わたしたちのような世代が意思を受け継いで後世に歴史を伝えていかないとなぁと感じました。
そして奇しくも6月23日は73年目の沖縄慰霊の日だった。この詩が素敵だった。
ひめゆりの塔を後にしてから広がる美しい景色はどこかうら寂しく、いきいきと太陽に光る植物が偉大なものに見える。
あんなに綺麗な海や岩辺にむごい光景が広がっていたのかと思うと何とも言えない気持ちになる。
だから余計に、爽やかさとちぐはぐな翳りが表裏一体となった不気味なまでの生命力が、とても美しく見える。
沖縄はそういう重さを背負った場所なのだなぁ。
だから沖縄の人はみんなおじぃやおばぁを大切にするんだね。
おじいちゃんやおばあちゃんはみんな過去に深く傷ついていて、悲しみに蓋をして日々を送っているからこそ、あんなに深い懐と愛情を持っているように思えてならない。
沖縄戦は「ありったけの地獄をあつめた戦場」と称されたらしい。
だとしたら同時にここは「この世の幸福をめいっぱい詰め込んだ楽園」だと思う。
こんなに綺麗なのにね
わたしはひめゆりに行ってからもっと沖縄が好きになったし、こんな綺麗な場所で育った比嘉中の子たちが愛しくなった。
手段を選ばない反骨精神と、相反する純粋な汚れなき心を併せ持つ。まさに沖縄の美しくたくましい土地を反映したのが比嘉中の子達だと思う(;ω; )
そして国際通りのホテルへと向かう途中、フェンスに囲まれた広大な施設が横手に広がっているのが目に入る。
嘉手納基地だった。都心に近付くにつれて当然のようにアメリカの方が歩き、ジープが走り、空には航空機の低いエンジン音が響く。
昔からなんだけど、ああいう軍事用の飛行機の音が今でも苦手です(´;ω;`)ウッ
武器は自分たちを守ってくれる刃となるのか、いつかこちらに矛先が向くのか、正解がわからない。
もう那覇市の中心街だというのにこんなにも近くに戦争の跡を色濃く感じるなんて驚いた。
おじいちゃんたちは今もこんな風に身近に戦争のことを思い出すんだろうなぁ。
興味がある方はぜひ、こちらのニュースの「止むに止まれぬ戦争だったのか
」の部分を読んでいただきたいです。
曲がるところ間違えていっしゅん嘉手納基地に入りそうになったのは超焦って笑ったけど、、、(^-^)笑えないわ
途中で通り前が降り始めた。
旅行中は雨予報だった天気を心配していたのですがタクシーの運転手さんいわく沖縄の天気予報は当たらないそうで、雨が降るとしてもザッと降ってすぐに止むとのこと。
自称晴れ女2人の力もあり道中ほとんど晴れてました♡
↑那覇市の虹の様子。
雨は10分ほどで止みました。
吹き荒れる雨は空が泣いているようでもあり、悲しみを洗い流してくれるようでもある。
※ポエム
でも本当に死んだ人の涙は雨になって降るんだよ。こういうときの雨もそうなのかもしれないと思っている。
おばあちゃんにそうやって教わったからな!
傘を持ち歩くはずがない(治安の乱れたDQN、だがそれがいい)甲斐くんや凛ちゃんがズブ濡れになってビタビタのシャツを褐色の肌に貼りつけながら雨宿りする世界線があるなと確信しつつ。。。
これまでいろいろな土地に足を運んできて、どこもそれぞれ素敵だったけどわたしは地元が大好きだから、愛知県に帰ってくるたびにいつもほっとしていました。
でも沖縄は人生で初めて、「ここに住んでもいいなぁ」と思えた場所だった。それくらい心に響く場所だった。
長々と書いてしまいました。
また沖縄行きたいです!!