蝶のように舞い蜂のように刺す

作品へのありがたみを込めるお(^o^)ノシ 舞台・2.5次元ミュージカル・映画の感想備忘録。

【映画感想】インターステラー

 

宇宙、ミステリー、オカルト、都市伝説、七不思議好きに愛されるクリストファーノーラン監督作品、『インターステラー』を鑑賞。

 

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インターステラー(字幕版)

 

時は近未来。異常気象により人類滅亡の危機が訪れる地球を救うべく、元エンジニアであるクーパー(マシュー・マコノヒー)はNASAの人類移住計画『ラザロ計画』の一員となる。

アメリア博士(アン・ハサウェイ)率いる一行は命懸けの宇宙への航海へと旅立つ。

 

 

ちょっと本格的なアルマゲドンって感じで宇宙好きにはたまらない本作。

宇宙の描写が丁寧でリアリティがあってわくわくする。無音、無機質な感じ、複雑なカメラワークで宇宙ステーションを肌で感じさせてくれる。

宇宙船の窓から地球を眺め家族への愛を呟くクーパー。

地球は青かった──画面の前にいる私の口からもそんな言葉がこぼれる。ついガガーリンになっていた。ガガーリン化不可避。地球は本当に美しい星である。

 

 

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地球

 

最新の研究結果や発見が盛り込まれているらしいので宇宙描写はしっかりしたものなのだろう。私は文系なので知らんけど、という感情しか生まれなかったが宇宙はすごいな!と痛感した。宇宙を愛する監督のスピリットが伝わってくる。

 

個人的に、クリストファーノーラン監督作品は脚本にあっと驚かされるみたいなタイプの作品ではないと感じているので、逆にシンプルな起承転結の展開の中に観客がみたい宇宙とか法則とかの描写をふんだんに盛り込んでいると感じた。合間のストーリー展開はサクサクと単調に進むので緩急のバランスがよかった。

あと理系!物理学!って感じを出しておきながらも感情や愛むき出しでストーリーを描いているのが伝わってくるのがよい。作中でも家族を想う気持ちとか、そういうものですべての行動が生まれている。突き詰めれば生きてる理由だってそういうあやふやなもののためなんだなと、こんな理系色の強い作品からも学ぶことができる。

「愛は我々が開発したもの、観測不可能な""じゃないか」という言葉が、すでに恋人を失ったであろう科学者であるアメリア博士から出てくるのがなんだか切なくてエモいのだった。

 

シベリアの永久凍土からホラアナライオンの赤ちゃんが溶け出したというニュースは記憶に新しい。3万年も前の生物が状態の良い姿で見つかるほど地球の気象は変化し、氷山が溶け出していて、それまで眠っていた未曾有のウイルスが出てくることだって想像に容易い。地球は日々確実に変貌している。本当にインターステラーみたいな時代がやってきてもおかしくない節目に人類は立っているのかもしれない。